詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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八、2.34 薛濤 《題竹郎廟 》
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2017年9月8日 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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八、2.34 薛濤 《題竹郎廟 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9081
(竹郎廟に題す)
蜀の栄県の竹郎廟のまえには多くの古木が残っている。夕日が山の端に沈んでゆく、沈むにしたがって古木の緑が濃くなってゆく。
何処からだろうか、この川べりの村に笛の音が聞えてくる。次々に聞こえてくる笛の調はことごとく「竹郎を迎える曲」である。
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薛濤詩 34 《題竹郎廟》 |
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題竹郎廟
(竹郎廟に題す)
竹郎廟前多古木,夕陽沉沉山更綠。
蜀の栄県の竹郎廟のまえには多くの古木が残っている。夕日が山の端に沈んでゆく、沈むにしたがって古木の緑が濃くなってゆく。
何處江村有笛聲,聲聲盡是迎郎曲。
何処からだろうか、この川べりの村に笛の音が聞えてくる。次々に聞こえてくる笛の調はことごとく「竹郎を迎える曲」である。
竹郎廟に題す
竹郎の廟前 古木多く、夕陽 沈沈 山更に緑なり。
何れの處の江村か 笛声あり、聾撃 盡く是れ 迎郎曲。
『題竹郎廟』 現代語訳と訳註
(本文)
竹郎廟前多古木,夕陽沉沉山更綠。
何處江村有笛聲,聲聲盡是迎郎曲。
(下し文)
竹郎廟に題す
竹郎の廟前 古木多く、夕陽 沈沈 山更に緑なり。
何れの處の江村か 笛声あり、聾撃 盡く是れ 迎郎曲。
(現代語訳)
(竹郎廟に題す)
蜀の栄県の竹郎廟のまえには多くの古木が残っている。夕日が山の端に沈んでゆく、沈むにしたがって古木の緑が濃くなってゆく。
何処からだろうか、この川べりの村に笛の音が聞えてくる。次々に聞こえてくる笛の調はことごとく「竹郎を迎える曲」である。
(訳注)
題竹郎廟
1. (竹郎廟に題す)
2. これは貴州省の桐梓の「竹郎廟」ではない。四川省と貴州省とは隣りあわせているで、四川省の南を流れる榮川の岸にも、竹邸を祭った廟はあった。(D・E-1・2)そこで「巫山廟に謁す」(90)などと同時期の者であろう。この詩は、薛濤の四十四歳から四十七歳までの間の作ということである。この詩は、薛濤の代表作の一つになっている。「四庫全書提要」の「薛濤李冶詩集」の條には、この詩と「友人を迭る」(69)の両詩をもって、「向乗、博詞すろところと賃や」と記してある。それは後蘭の韋穀(王建に仕えて監察御史となる)の「才調集」(十巻・四部叢刊本あり)に、この二首と『柳絮』(18)が採られているからであろう。
竹郎廟前多古木,夕陽沉沉山更綠。
蜀の栄県の竹郎廟のまえには多くの古木が残っている。夕日が山の端に沈んでゆく、沈むにしたがって古木の緑が濃くなってゆく。
3・竹郎廟 今の栄県の東を流れる栄川の河岸にある。栄県は、楽山縣の東115km、儙為の東121km、東は40kmの威遠県をへて資中に、東南は自流井まで56kmという地点。栄川は今、梧桐溝といい沱江の支流である。これが古代に遯水とよばれた河で、「蜀記」によれば、この他の河岸に竹郎廟がある。竹郎については、「漢書」の西南夷伝に、「遯水のほとりで洗濯していた女の足の間に、節の三つある大きな竹が流れついた。竹の中から泣き声がするので、女が竹を割ってみると、なかに男の子がいた。抱いて帰り育てると、才あり武芸もたっしゃな大人になった。彼は自立して夜郎侯を名乗り、竹を姓とした。武帝のとき、南夷を平げて牂柯郡を置いたが、そのとき、夜郎侯は漠の征討軍を出迎えてくだったので、武帝はこれに印綬をあたえたが、後に殺してしまった。その地方の者は、竹王が竹から生まれたというので、尊敬していたから、その死後、彼の血筋の者を立てたいと願い出た。牂柯の太守定覇は、そのことを上奏したので、武帝は、彼の二人の息子をそれぞれ侯にし、死後は父といっしょに祭られることを許した。今、夜県(貴州省の北境に近い) に『竹王の三郎廟』があるのが、それである」と見えている。
「才調集」の箋註にも、同じことを「華陽国志にいふ」として説明している。すなわち竹郎廟は、夜郎侯とその三人の息子を祭った廟である。漢の牂柯郡は、今の貴州省の徳江県のあたり。
4. ・沈沈 静かなさま。
何處江村有笛聲,聲聲盡是迎郎曲。
何処からだろうか、この川べりの村に笛の音が聞えてくる。次々に聞こえてくる笛の調はことごとく「竹郎を迎える曲」である。
5. ・江村 川ぞいの村。江頭とした本もある。頭はほとり。
6. ・迎郎曲 夜郎王らの霊を迎える祭りの笛のふし。