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中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

八、2.98 薛濤 《贈楊蘊中 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9564

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八、2.98 薛濤 《贈楊蘊中 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9564

八、2.98 薛濤 《贈楊蘊中 》 

 

20171126

の紀頌之"6"つの校注Blog

10年のBLOGの集大成

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説

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八、2.98 薛濤 《贈楊蘊中 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9564

(楊蘊中さまに贈る詩)

寝つけない夜、水時計の音が、遠くでゆっくり時ながれているのです。うす明るい燈火の部屋のなか、東の障壁から西の障壁に、寝つけぬのですこしあるいてみると影もついて動いついてきます。

待ち侘びた春のあかるい月の夜に窓の外は、ほととぎすが、血を吐くように時々悲しい叫びをあげて啼いています。ひとりぼっちの胸の思いは、夜が長く耐えがたく淋しくさせられるものなのです。


 

 

 薛濤 98 《贈楊蘊中》

 

 

訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9564     

 

 

 

 

贈楊蘊中

(楊蘊中さまに贈る詩)

玉漏聲長燈耿耿,東牆西牆時見影。

寝つけない夜、水時計の音が、遠くでゆっくり時ながれているのです。うす明るい燈火の部屋のなか、東の障壁から西の障壁に、寝つけぬのですこしあるいてみると影もついて動いついてきます。

月明窗外子規啼,忍使孤魂愁夜永。

待ち侘びた春のあかるい月の夜に窓の外は、ほととぎすが、血を吐くように時々悲しい叫びをあげて啼いています。ひとりぼっちの胸の思いは、夜が長く耐えがたく淋しくさせられるものなのです。

 

楊蘊中【ようおんちゅう】に贈る

玉漏【ぎょくろう】聲 長くして 燈 耿耿【こうこう】たり,東牆【とうしょう】し西牆して 時に影を見る。

月明く 窗の外 子規 啼く,孤魂をして 夜の永きを愁えしむるに忍びんや。

 

 

『贈楊蘊中』 現代語訳と訳註

(本文)

玉漏聲長燈耿耿,東牆西牆時見影。

月明窗外子規啼,忍使孤魂愁夜永。

 

 (下し文)

楊蘊中【ようおんちゅう】に贈る

玉漏【ぎょくろう】聲 長くして 燈 耿耿【こうこう】たり,東牆【とうしょう】し西牆して 時に影を見る。

月明く 窗の外 子規 啼く,孤魂をして 夜の永きを愁えしむるに忍びんや。

 

 

(現代語訳)

(楊蘊中さまに贈る詩)

寝つけない夜、水時計の音が、遠くでゆっくり時ながれているのです。うす明るい燈火の部屋のなか、東の障壁から西の障壁に、寝つけぬのですこしあるいてみると影もついて動いついてきます。

待ち侘びた春のあかるい月の夜に窓の外は、ほととぎすが、血を吐くように時々悲しい叫びをあげて啼いています。ひとりぼっちの胸の思いは、夜が長く耐えがたく淋しくさせられるものなのです。  

 

(訳注)

贈楊蘊中

1. (楊蘊中さまに贈る詩)

2. 約束して待っていたのに、その夜来なかったのであろう。

 

玉漏聲長燈耿耿,東牆西牆時見影。

寝つけない夜、水時計の音が、遠くでゆっくり時ながれているのです。うす明るい燈火の部屋のなか、東の障壁から西の障壁に、寝つけぬのですこしあるいてみると影もついて動いついてきます。

3. ・玉漏 水時計。

4. ・耿耿 すこし明るいさま。○耿耿 1 光が明るく輝くさま。「洋灯(ランプ)が―と輝いて居る」2 気にかかることがあって、心が安らかでないさま。 韓愈『歸彭城 #「緘封在骨髓,耿耿空自奇。」歸彭城 #3(全4回) 韓愈 中唐詩-224 Ⅱ韓退之(韓愈) 紀頌之の漢詩ブログ 韓愈特集-23

5. ・牆 障壁。柩の傍板。棺桶の板の側面という意味もあるが、それでは何のために書いたしかわからない。東の壁から西の壁とあるから、南には正面の入り口がある入り口の前をうろうろしたという意味である。月明かりで入り口がよく見え来客のようすはすぐにわかるというのに、何の連絡も無しに来なかったようだ。芸妓としてのあいさつの様なものかもしれない。

 

月明窗外子規啼,忍使孤魂愁夜永。

待ち侘びた春のあかるい月の夜に窓の外は、ほととぎすが、血を吐くように時々悲しい叫びをあげて啼いています。ひとりぼっちの胸の思いは、夜が長く耐えがたく淋しくさせられるものなのです。

6. ・子規 ほととぎす。杜鵑・蜀鴎/蜀魂・不如帰ともいう。春の間、昼夜悲しい声で鳴く。蜀の望帝の魂が化してこの鳥になった「啼いて血を吐く」という伝説があり、成郡地方に多い烏。ここではべつの部屋の情交の際の喘ぎ声を云うものであろう。だから一人で過ごす夜はとても辛いということなのだ。

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プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
78
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

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