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中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

八、2.72 薛濤 《斛石山曉望寄呂侍 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9375

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八、2.72 薛濤 《斛石山曉望寄呂侍 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9375

八、2.72 薛濤 《斛石山曉望寄呂侍 》

 

 

20171029

の紀頌之"6"つの校注Blog

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説

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八、2.72 薛濤 《斛石山曉望寄呂侍 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9375

(斛石山の夜明けの眺めを詠んで、都の呂侍御に贈る。)
朝日がのぼりはじめて、この仙界の建物の扉に、暁けがたの光がさし、そして、あっというまに、今までのあたりの山々、峯々をおおっています。そこへ、霧や霞をふくんだ山の風がふき、暗かった峯の上に、めぐり回ってつんざくおとをたて、もやを突きやぶるのです。
明るくのぼる眩しい太陽は、斛石山の上のすばらしい朝の景色は、手柄をたてられたあなたさまと、いっしょに指さしてながめることができることはないのですが、天涯はるかに遠くはなれて、青々と展開している山々、峯々、ただ一人でながめていることはつまらないものです。

 

 

 

薛濤詩 

 


62. 賊平后上高相公

驚看天地白荒荒,瞥見青山舊夕陽。
始信大威能照映,由來日月借生光。

 

63. 續嘉陵驛詩獻武相國

蜀門西更上青天,強為公歌蜀國弦。

卓氏長卿稱士女,錦江玉壘獻山川。

 

64. 上川主武元衡相國 其一
落日重城夕霧收,玳筵雕俎荐諸侯。
因令朗月當庭燎,不使珠帘下玉鉤。 


65. 上川主武元衡相國 其二
東閣移尊綺席陳,貂簪龍節更宜春。
軍城畫角三聲歇,云幕初垂紅燭新。 

 

66. 題嘉陵驛 武元衡

悠悠風旆繞山川,山驛空濛雨作煙。

路半嘉陵頭已白,蜀門西更上靑天。

 

67. 聽歌 武元衝

月上重樓絲管秋,佳人夜唱古梁州。

滿堂誰是知音者,不惜千金與莫愁。

 

武元衝 贈歌人

林鶯一哢四時春、蟬翼羅衣白玉人。

曾逐使君歌舞地、淸泉長咽翠眉頻。

 

68. 摩訶池宴 

摩訶池上春光早,愛水看花日日來。
穠李雪開歌扇掩,綠楊風動舞腰回。
蕪臺事往空留恨,金谷時危悟惜才。
晝短欲將清夜繼,西園自有月裴回。

 

69. 摩訶池贈蕭中丞 

昔以多能佐碧油,今朝同泛舊仙舟。

淒涼逝水波遠,惟有碑泉咽不流。

 

70. 

峨嵋山下水如油,憐我心同不繫舟。
何日片帆離錦浦,棹聲齊唱發中流。


71. 送盧員外 

玉壘山前風雪夜,錦官城外別離魂。
信陵公子如相問,長向夷門感舊恩。

 

72. 斛石山曉望寄呂侍

曦輪初轉照仙扃,旋擘煙嵐上窅冥。
不得玄暉同指點,天涯蒼翠漫青青。

 

武元衛は、彼女が成都で仕えた十一人の節度使のうちの一人。元和二年、彼女の四十六歳の年に、武元衛は宰相を兼務したまま剣南西川節度使となって赴任してきた。その着任と同時に献じた詩が、「嘉陵驛の詩に續けて、武相國に獻ず」(6 1)で、この詩はその翌年の春の作である。武元衡は、元和八年二月、成都を出塗して、宰相として都にもどっている。薛濤は、四十歳から四十七歳までの八年、營妓として武元衝に仕えた。

 

 

 

 薛濤 72《斛石山曉望寄呂侍御》

 

 

訳注解説

 

 

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斛石山曉望寄呂侍御
(斛石山の夜明けの眺めを詠んで、都の呂侍御に贈る。)
曦輪初轉照仙扃,旋擘煙嵐上窅冥。
朝日がのぼりはじめて、この仙界の建物の扉に、暁けがたの光がさし、そして、あっというまに、今までのあたりの山々、峯々をおおっています。そこへ、霧や霞をふくんだ山の風がふき、暗かった峯の上に、めぐり回ってつんざくおとをたて、もやを突きやぶるのです。
不得玄暉同指點,天涯蒼翠漫青青。
明るくのぼる眩しい太陽は、斛石山の上のすばらしい朝の景色は、手柄をたてられたあなたさまと、いっしょに指さしてながめることができることはないのですが、天涯はるかに遠くはなれて、青々と展開している山々、峯々、ただ一人でながめていることはつまらないものです。

斛石山 曉望、呂侍御に寄す
曦輪【ぎりん】初めて轉じて仙扃【せんけい】を照らせば,旋【たちま】ち煙嵐【えんらん】を擘【つんざ】いて窅冥【ようめい】に上る。
玄暉【げんき】指を同じゅうして點ずるを得ず,天涯 蒼翠【そうすい】漫に青青たり。


『斛石山曉望寄呂侍御』 現代語訳と訳註
(
本文) 斛石山曉望寄呂侍御
曦輪初轉照仙扃,旋擘煙嵐上窅冥。
不得玄暉同指點,天涯蒼翠漫青青。


(下し文)
斛石山 曉望、呂侍御に寄す
曦輪【ぎりん】初めて轉じて仙扃【せんけい】を照らせば,旋【たちま】ち煙嵐【えんらん】を擘【つんざ】いて窅冥【ようめい】に上る。
玄暉【げんき】指を同じゅうして點ずるを得ず,天涯 蒼翠【そうすい】漫に青青たり。


(現代語訳)
(斛石山の夜明けの眺めを詠んで、都の呂侍御に贈る。)
朝日がのぼりはじめて、この仙界の建物の扉に、暁けがたの光がさし、そして、あっというまに、今までのあたりの山々、峯々をおおっています。そこへ、霧や霞をふくんだ山の風がふき、暗かった峯の上に、めぐり回ってつんざくおとをたて、もやを突きやぶるのです。
明るくのぼる眩しい太陽は、斛石山の上のすばらしい朝の景色は、手柄をたてられたあなたさまと、いっしょに指さしてながめることができることはないのですが、天涯はるかに遠くはなれて、青々と展開している山々、峯々、ただ一人でながめていることはつまらないものです。


(訳注)
斛石山曉望寄呂侍御
1.(斛石山の夜明けの眺めを詠んで、都の呂侍御に贈る。)
2.
 ・斛石山 成都盆地の中に有る山で成都 学射山、現在鳳凰山。学射山の古名で、蜀県の北十五里(約9km 地図5/4C/D)「益州日記」に、斛石山に雨女擪ありと見ゆるもの。北宗の田況の「三月三日、学射山に登る」。三国時代蜀漢、劉備の子、劉禅が弓の練習をしたとされることから、「学射山」といわれた。斛も石も物の量をあらわす語で10斗の量になる。
薛濤『斛石山書事』
王家山水畫圖中,意思都盧粉墨容。
今日忽登虛境望,步搖冠翠一千峰。
斛石山書事 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-167-39-#32  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2382
3.
 ・呂侍御 吐蕃へ使した侍御史の呂温であろう。


曦輪初轉照仙扃,旋擘煙嵐上窅冥。
朝日がのぼりはじめて、この仙界の建物の扉に、暁けがたの光がさし、そして、あっというまに、今までのあたりの山々、峯々をおおっています。そこへ、霧や霞をふくんだ山の風がふき、暗かった峯の上に、めぐり回ってつんざくおとをたて、もやを突きやぶるのです。
4. ・曦輪 太陽のこと。曦は「日色なり」と「玉篇」にある。花棺の詩に、「朝曦、崖を射て赤し」とある。その太陽は、太陽の神が乗って東から酉へ向かうと考えられているので、曦輪は太陽の神が乗っている車をいう。・朝曦 妃のひかり。太陽。・炎曦 かんかん照りつけること。
5.
 ・初轉 太陽神の乗車の輪がはじめて動き出すこと。太陽が昇り初めたことをいう。
6.
 ・仙扃 蜀はとはそ。仙官 - 道教の寺の扉に朝日がさすこと。
7.
 ・煙嵐 霧や霞をふくんだ山の風。
8.
 ・窅冥 窅は探い意。冥は暗がり。


不得玄暉同指點,天涯蒼翠漫青青。
明るくのぼる眩しい太陽は、斛石山の上のすばらしい朝の景色は、手柄をたてられたあなたさまと、いっしょに指さしてながめることができることはないのですが、天涯はるかに遠くはなれて、青々と展開している山々、峯々、ただ一人でながめていることはつまらないものです。
9.
 ・玄暉 玄はきらめくありさま。暉はかがやき。あわせて目もくらむ太陽のこと。
10.
 ・天涯 天のはて。遠く離れていること。
11.
 ・蒼翠 あおいみどり。山々の色をいう。

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プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
78
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

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