詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
八、2.36 薛濤 《賦凌云寺二首 其二 》
|
|||||
2017年9月10日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
||||
10年のBLOGの集大成 |
|
||||
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
|||||
Ⅰ李白詩(李白集校注) LiveDoor |
|||||
Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注 LiveDoor |
806年-135 先生-巻八-06納涼聯句【案:韓愈、孟郊】-#2 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9077 |
||||
Ⅲ 杜詩詳注 LiveDoor |
|||||
Ⅳブログ詩集漢・唐・宋詞 fc2Blog |
花間集 訳注解説 (245)回目毛文錫巻五21柳含煙四首其三》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9086 (09/10) |
||||
Ⅴ.唐五代詞詩・女性・玉臺新詠 Livedoor |
玉-巻二35 内顧詩二首其一靜居懐所歡 -#2〔潘岳〕 Ⅴ漢詩・六朝詩・文選・古詩源・唐宋詩詞漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9073 |
||||
Ⅵ唐代女性論ブログ唐代女性論 |
|||||
八、2.36 薛濤 《賦凌云寺二首 其二 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9095
(凌雲寺を二首、詩歌に詠む。その二)
凌雲寺には美しい花がさくことについても、うわさに聞いている。風があると、散る花は空を飛び(磴とあるから、石段が続く高い山中の寺であることがわかっている)石だたみのあたりを舞い、やがて岷江の方へずっと斜めに飛んでゆく。
時に嫦娥の住むという月がでないことがあっても、この散る花が仙宮の五色の霞のように、寺のあたりの美しきを感歎させるというもの。
|
|
|
唐・官妓 薛 濤 詩 |
||
|
薛濤 《賦凌云寺二首》
35聞說凌云寺里苔,風高日近絕纖埃。
橫云點染芙蓉壁,似待詩人寶月來。
36聞說凌云寺里花,飛空繞磴逐江斜。
有時鎖得嫦娥鏡,鏤出瑤台五色霞。
|
|
|
薛濤詩 35 《賦凌云寺二首 其一》 |
||
|
賦凌云寺二首 其一
(凌雲寺を二首、詩歌に詠む。)
聞說凌云寺里苔,風高日近絕纖埃。
よく耳にするのは古き凌雲寺は苔に被われた中に立つ。風が高く吹き、寺は太陽に近い凌雲山の高い位置にあるので世俗のこまかい塵さえ全くない。
橫云點染芙蓉壁,似待詩人寶月來。
横たわっている雲を下に見て、あかあかと雲照りはえるときは仙郷の芙蓉壁の色にもなる。これは詩人が宝玉の仲秋の名月を詠うために来て待っているようなものである。
賦凌云寺二首 其二
(凌雲寺を二首、詩歌に詠む。その二)
聞說凌云寺里花,飛空繞磴逐江斜。
凌雲寺には美しい花がさくことについても、うわさに聞いている。風があると、散る花は空を飛び(磴とあるから、石段が続く高い山中の寺であることがわかっている)石だたみのあたりを舞い、やがて岷江の方へずっと斜めに飛んでゆく。
有時鎖得嫦娥鏡,鏤出瑤台五色霞。
時に嫦娥の住むという月がでないことがあっても、この散る花が仙宮の五色の霞のように、寺のあたりの美しきを感歎させるというもの。
『賦凌云寺二首 其二』 現代語訳と訳註
(本文) 賦凌云寺二首 其二
聞說凌云寺里花,飛空繞磴逐江斜。
有時鎖得嫦娥鏡,鏤出瑤台五色霞。
(下し文)
聞説 凌雲寺裏の花、空を飛び 磴を繞り 江を逐うて斜なり。
時に 嫦娥の鏡を鎖し得る有るも、鏤出す 瑤台五色の霞。
(現代語訳)
(凌雲寺を二首、詩歌に詠む。その二)
凌雲寺には美しい花がさくことについても、うわさに聞いている。風があると、散る花は空を飛び(磴とあるから、石段が続く高い山中の寺であることがわかっている)石だたみのあたりを舞い、やがて岷江の方へずっと斜めに飛んでゆく。
時に嫦娥の住むという月がでないことがあっても、この散る花が仙宮の五色の霞のように、寺のあたりの美しきを感歎させるというもの。
(訳注)
賦凌云寺二首 其二
12. (凌雲寺を二首、詩歌に詠む。その二)
凌雲寺は、今の四川省楽山縣(唐代の嘉州府)から、眠江をわたった対岸にそびえる凌雲山(九頂山)にあり、唐代に創建されたもの。この寺については以下の詩がある。
司空曙『題凌云寺』
春山古寺繞滄波,石磴盤空鳥道過。
百丈金身開翠壁,萬龕燈焰隔煙蘿。
云生客到侵衣濕,花落僧禪覆地多。
不與方袍同結社,下歸塵世竟如何。
題凌云寺 司空曙 唐五代詞・宋詩 薛濤-172-44-#36-#2 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2407
薛能『凌云寺』
像閣与山齋,何人致石梯。
万烟生聚落,一崦露招提。
霽月人来上,残阳鸽去栖。
从边亦已极,烽火是沈黎。
凌云寺 薛能 唐五代詞・宋詩 -173-45-#36-#3 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2412
聞說凌云寺里花,飛空繞磴逐江斜。
凌雲寺には美しい花がさくことについても、うわさに聞いている。風があると、散る花は空を飛び(磴とあるから、石段が続く高い山中の寺であることがわかっている)石だたみのあたりを舞い、やがて岷江の方へずっと斜めに飛んでゆく。
13.・磴 石段。
有時鎖得嫦娥鏡,鏤出瑤台五色霞。
時に嫦娥の住むという月がでないことがあっても、この散る花が仙宮の五色の霞のように、寺のあたりの美しきを感歎させるというもの。
14.・嫦娥鏡 鏡は月。嫦娥は、月中に住むという仙女。もと天宮の仙女であったが、王母の薬を盗んで月中に逃げたという神話がある。
薛濤『試新服裁制初成三首 其一』
紫陽宮里賜紅綃,仙霧朦朧隔海遙。
霜兔毳寒冰繭淨,嫦娥笑指織星橋。
15.・嫦娥/姮娥 『准南子』に「翠、不死の薬を西王母に請ふ。その妻檀紙、これを病みて月官に奔る」とみえる。・誇蛾 恒蛾、嫦娥、常娥、娥娥 蛾娥など 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。なお、魯迅(1881-l936)にこの神話を小説化した「羿月」がいげつと題する小説がある。ここでは占いの雰囲気作りには妙齢な女性の神、巫女が登場という。試新服裁制初成三首 其一 薛濤 唐五代詞・宋詩 薛濤-164-36-#29 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2367
16.・鏤出 鏤は金属をちりばめること。
17.・瑤台 玉のうてな、りつばな宮殿。「淮南子」 に「放軍瑤台を為る」とある。また、仙人のいる所。
李白『古朗月行』
小時不識月、呼作白玉盤。
又疑瑤台鏡、飛在青云端。
仙人垂兩足、桂樹何團團。
白兔搗藥成、問言與誰餐。
古朗月行 #1 李白 Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集 264/350
李白『清平調詞三首 其一』
云想衣裳花想容、春風拂檻露華濃。
若非群玉山頭見、會向瑤台月下逢。