詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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九、038卷804_35 《暮春即事》 魚玄機
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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九、038卷804_35 《暮春即事》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9979
(過ぎ去ろうとする春を、作者の青春の日を、年を取ってきた芸妓のこと、その時心に浮かぶことを述べる)
その女は路地の奥、あまりばっとしない小さな家に、誰も寄り付かないくらしをしている。パトロンの男は足もいつか遠のいて、泊ってくれるのは夢のなかでだけだという。
思えば、どこかの邸の宴席では、美しい衣裳の女たちが、香のにおいをただよわせながら、舞っているであろう。どこかの家の二階では、そこも宴席で、歌姫がうたう歌聾が、春の夜風にのって外に聞こえてくる。
すぐそこの大通りを楽隊が通るのか、やかましい音に、朝寝の目をさまされてしまう。静かなの庭で、こんどはかさきざのさわぐ聾がする。かささぎが騒げば、よいことがあるという。春に体を持て余している女にとっては気持ちをみだすことである。
人間の行く末などというものは、どれほど思いめぐらしてもどうにかなるものではない。はてしもない川の流れに繋がれず浮んだまま流されてゆく、小舟のようなものである。
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魚玄機 全詩 訳注解説 |
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遣懷 全唐詩卷804_31
閑散身無事,風光獨自遊。斷雲江上月,解纜海中舟。
琴弄蕭梁寺,詩吟庾亮樓。叢篁堪作伴,片石好為儔。
#2
燕雀徒為貴,金銀誌不求。滿杯春酒綠,對月夜窗幽。
繞砌澄清沼,抽簪映細流。臥牀書冊遍,半醉起梳頭。
寄飛卿 全唐詩卷804_32
階砌亂蛩鳴,庭柯煙露清。
月中鄰樂響,樓上遠山明。
珍簟涼風著,瑤琴寄恨生。
嵇君懶書劄,底物慰秋情。
過鄂州 全唐詩卷804_33
柳拂蘭橈花滿枝,石城城下暮帆遲。
折牌峰上三閭墓,遠火山頭五馬旗。
白雪調高題舊寺,陽春歌在換新詞。
莫愁魂逐清江去,空使行人萬首詩。
夏日山居 全唐詩 卷804_34
移得仙居此地來,花叢自遍不曾栽。
庭前亞樹張衣桁,坐上新泉泛酒杯。
軒檻暗傳深竹徑,綺羅長擁亂書堆。
閑乘畫舫吟明月,信任輕風吹卻回。
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魚玄機 《暮春即事》 |
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訳注解説 |
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漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9979 |
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卷804_35 【暮春即事】魚玄機
暮春即事
(過ぎ去ろうとする春を、作者の青春の日を、年を取ってきた芸妓のこと、その時心に浮かぶことを述べる)
深巷窮門少侶儔,阮郎唯有夢中留。
その女は路地の奥、あまりばっとしない小さな家に、誰も寄り付かないくらしをしている。パトロンの男は足もいつか遠のいて、泊ってくれるのは夢のなかでだけだという。
香飄羅綺誰家席,風送歌聲何處樓。
思えば、どこかの邸の宴席では、美しい衣裳の女たちが、香のにおいをただよわせながら、舞っているであろう。どこかの家の二階では、そこも宴席で、歌姫がうたう歌聾が、春の夜風にのって外に聞こえてくる。
街近鼓鼙喧曉睡,庭閑鵲語亂春愁。
すぐそこの大通りを楽隊が通るのか、やかましい音に、朝寝の目をさまされてしまう。静かなの庭で、こんどはかさきざのさわぐ聾がする。かささぎが騒げば、よいことがあるという。春に体を持て余している女にとっては気持ちをみだすことである。
安能追逐人間事,萬裏身同不系舟。
人間の行く末などというものは、どれほど思いめぐらしてもどうにかなるものではない。はてしもない川の流れに繋がれず浮んだまま流されてゆく、小舟のようなものである。
(暮春即事)
深巷 窮門 侶儔【りょちゅう】少き,阮郎 唯だ夢中に留まる有るのみ。
香 羅綺を飄えす 誰家の席,風 歌聲を送る 何處の樓。
街 近く 鼓鼙【こへい】曉睡【ぎょうすい】喧【かますび】しく,庭 閑か 鵲語【じゃくご】春愁を亂す。
安くんぞ能く 人間の事を 追逐せん、萬里 身は同じ 繋がざる舟に。
『暮春即事』 現代語訳と訳註
(本文) 暮春即事
深巷窮門少侶儔,阮郎唯有夢中留。
香飄羅綺誰家席,風送歌聲何處樓。
街近鼓鼙喧曉睡,庭閑鵲語亂春愁。
安能追逐人間事,萬裏身同不系舟。
(下し文)
深巷 窮門 侶儔【りょちゅう】少き,阮郎 唯だ夢中に留まる有るのみ。
香 羅綺を飄えす 誰家の席,風 歌聲を送る 何處の樓。
街 近く 鼓鼙【こへい】曉睡【ぎょうすい】喧【かますび】しく,庭 閑か 鵲語【じゃくご】春愁を亂す。
安くんぞ能く 人間の事を 追逐せん、萬里 身は同じ 繋がざる舟に。
(現代語訳)
(過ぎ去ろうとする春を、作者の青春の日を、年を取ってきた芸妓のこと、その時心に浮かぶことを述べる)
その女は路地の奥、あまりばっとしない小さな家に、誰も寄り付かないくらしをしている。パトロンの男は足もいつか遠のいて、泊ってくれるのは夢のなかでだけだという。
思えば、どこかの邸の宴席では、美しい衣裳の女たちが、香のにおいをただよわせながら、舞っているであろう。どこかの家の二階では、そこも宴席で、歌姫がうたう歌聾が、春の夜風にのって外に聞こえてくる。
すぐそこの大通りを楽隊が通るのか、やかましい音に、朝寝の目をさまされてしまう。静かなの庭で、こんどはかさきざのさわぐ聾がする。かささぎが騒げば、よいことがあるという。春に体を持て余している女にとっては気持ちをみだすことである。
人間の行く末などというものは、どれほど思いめぐらしてもどうにかなるものではない。はてしもない川の流れに繋がれず浮んだまま流されてゆく、小舟のようなものである。
(訳注)
暮春即事
1. (過ぎ去ろうとする春を、作者の青春の日を、年を取ってきた芸妓のこと、その時心に浮かぶことを述べる)
・暮春 年を取ってきた芸妓のことをのべる。花街で、かこわれた女にとって年を取ることは堪えがたいこととして、多くの詩人に取り上げられている。李商隠は「無題」として、蝉その他、この類いの詩を二十首以上も読んでいる。
燕臺詩四首 其二 夏#1 李商隠130 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集150- 130-#1
無題(幽人不倦賞) 李商隠 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集-91
2. ・即事 その場の事柄、目の前のけしき・ようすを即興で詩にしたもの。
杜甫『即事』
聞道花門破,和親事卻非。
人憐漢公主,生得渡河歸。
秋思拋雲髻,腰肢勝寶衣。
群凶猶索戰,回首意多違。
即事 杜甫 <290> kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1337 杜甫詩 700- 410
杜甫『草堂即事』
荒村建子月,獨樹老夫家。雪裡江船渡,風前竹徑斜。
寒魚依密藻,宿鷺起圓沙。蜀酒禁愁得,無錢何處賒?
深巷窮門少侶儔,阮郎唯有夢中留。
その女はろじの奥、あまりばっとしない小さな家に、誰も寄り付かないくらしをしている。パトロンの男は足もいつか遠のいて、泊ってくれるのは夢のなかでだけだという。
3. ・深巻 人通りの少ないちまた。
4. ・窮門 貧乏な家。
5. ・侶儔 とも。伴侶。なかま。ともがら。
6. ・阮郎 花街では桃源郷を花街とし、宮女に逢うことから、男性を呼ぶ場合阮肇の故事をもじってこう呼ぶ。『幽明録』にある民話では、漢の明帝の永平5年(62年)に剡県で、劉晨と阮肇が天台山で宮女に出会い、村へ帰ると七代後の子孫が住んでいた。この変形で「仙女の洞窟」という民話では、劉晨と阮肇が山で迷い込んだ洞窟で仙女が碁を打っていた。村へ帰ると4、500年が過ぎており、洞窟に戻ると扉が閉じていて、二人は頭を壁に打ちつけて死んでしまった。天はこれを哀れんで、二人を幸運の神と悪運の神に任命した。
魚玄機『聞李端公垂釣回寄贈』
無限荷香染暑衣,阮郎何處弄船歸。
自慚不及鴛鴦侶,猶得雙雙近釣磯。
聞李端公垂釣回寄贈 魚玄機 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-94-30-# 卷804_23 【聞李端公垂釣回寄贈】魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2017
香飄羅綺誰家席,風送歌聲何處樓。
思えば、どこかの邸の宴席では、美しい衣裳の女たちが、香のにおいをただよわせながら、舞っているであろう。どこかの家の二階では、そこも宴席で、歌姫がうたう歌聾が、春の夜風にのって外に聞こえてくる。
7. ・羅綺 薄物の美しい衣裳。
街近鼓鼙喧曉睡,庭閑鵲語亂春愁。
すぐそこの大通りを楽隊が通るのか、やかましい音に、朝寝の目をさまされてしまう。静かなの庭で、こんどはかさきざのさわぐ聾がする。かささぎが騒げば、よいことがあるという。春に体を持て余している女にとっては気持ちをみだすことである。
8. ・街 巷に対してこれはメインストリート。大街。表通り。
9. ・鼓鼙 鼓はつづみ。鼙は軍鼓。軍鼓は夜が明けるとたたき始める
10. ・曉睡 朝のねむり。夜寝つけなくて、明け方にうとうととすること。
11. ・鵠語 かさきざのなく声。朝、かさきざが騒がしく鳴くとその日よいことがある吉兆であるといわれる。
12. ・春愁 春のものさびしさ。「阮郎唯有夢中留」に対する思い。
安能追逐人間事,萬裏身同不系舟。
人間の行く末などというものは、どれほど思いめぐらしてもどうにかなるものではない。はてしもない川の流れに繋がれず浮んだまま流されてゆく、小舟のようなものである。
13. ・迫逐(ついちく) おっかける。