詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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(Ⅱ-13)中国史・女性論 《§-3 項羽と劉邦の人物評価》5.)劉氏政権の強化と保持
2018年4月7日 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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(Ⅱ-13)中国史・女性論 《§-3 項羽と劉邦の人物評価》5.)劉氏政権の強化と保持 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10441 |
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(Ⅱ-13)中国史・女性論 《§-3 項羽と劉邦の人物評価》5.)劉氏政権の強化と保持 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10441
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中国史・女性論 |
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中国史・女性論 Ⅱ 漢の高祖をめぐる二人の女性 目次 §-1 呂后と戚夫人との葛藤 1.)大風の歌と鴻鵠の歌 2.)高祖と戚夫人 3.)呂后のまきかえし 4.)「鴻鵠の歌」―趙王への愛着 5.)威夫人の末路 §-2 政権を手中にした呂太后 1.)呂太后の専権 2.)劉氏への迫害と呂氏の専横 3.)無為の政治 §-3 項羽と劉邦の人物評価 1.)家柄・性格の相違 2.)阬殺と「法三章」 3.)漢中放棄と懐王の弑殺 4.)将に将たるの器 5.)劉氏政権の強化と保持 6.)死に望んで |
Ⅱ 漢の高祖をめぐる二人の女性
(Ⅱ-8)中国史・女性論 |
§-3 項羽と劉邦の人物評価 |
5)劉氏政権の強化と保持 |
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5)劉氏政権の強化と保持
さて、ここまでは第Ⅰ編の楚・漠の抗争の経緯をふまえて、項羽・劉邦両雄の 人物評価を論じたが、最後に第H編をふまえて高祖劉邦の後半生についてみると、高祖は楚漠抗争に勝って天下を一統すると、かれはこれまでの寛仁大度の長者ぶりを一掬したかのように構疑心を強め、およそ劉氏政権をおびやかすと疑われるものがあれば、たとい建国の功臣、たとえば韓信・影越・粗布らのごとき人でも容赦せず、いささかの落度を理由に、ただちに処分するか、みずから軍をひきいて討伐した。
こうしてその治世八年間に、異姓の王八人のうち七人まで亡ぼされ、劉氏一族をこれに代えているのは、劉氏による権力の強化をめざしたものにはかならない。
もし劉氏以外のものが王となったら、天下は相協力してこれを撃て。とは、高祖がつねづね群臣たちにむかって口にし、誓約させたことばであったという。どうや 甜ら天下統一後の徳川家康によく似ている。ここにおいて、高祖を頂点とする劉氏一族と異姓の諸侯・群臣との、これまでのようなルーズな関係は、はっきりと君臣上下の関係に変わっていった。
高祖が死に臨んで、劉氏政権を委ねるに足る人として、曹参・王陵・陳平・周勃らを名ぎしで呂后に遺言しているのも、かれが最後まで、いかに劉氏政権の強化とその保持とに汲汲としていたかが、うかがわれよう。
さらに高祖は馬上に屠りて天下を得るとも、なんぞ馬上をもって、これを治むぺけんや。
という陸頁の言をきいて、武から文へと心をうごかすようになったこと。また漢七年には、叔孫通をして朝儀を定めさせ、はじめて皇帝たることの尊貴を知ったと伝えられること。そして叔孫通のすすめで、かれの門弟の儒生多数を召しかかえて、国家の儀法・秩序を立て、国の体制を整えさせたこと(『史記』巻九九、「叔孫通伝」)などは、高祖が君主権の強化をめざして傾心したことを示すものであり、すぐれた統一者としての、かれの素質を評価できるであろう。