詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
(Ⅱ-11)中国史・女性論 《§-3 項羽と劉邦の人物評価》3.)漢中放棄と懐王の弑殺
2018年4月5日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
||||
李白詩 |
韓愈詩 |
杜甫詩 |
花間集 |
玉臺新詠 |
古代史女性論 |
|
|||||
2018年4月5日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
||||
10年のBLOGの集大成 |
|
||||
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
|||||
Ⅰ李白詩(李白集校注) LiveDoor |
|||||
Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注 LiveDoor |
|||||
Ⅲ 杜詩詳注 LiveDoor |
|||||
Ⅳブログ詩集漢・唐・宋詞 fc2Blog |
花間集 訳注解説 (350)回目顧敻巻七14酒泉子七首其六》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9928 (04/05) |
||||
Ⅴ.唐五代詞詩・女性・玉臺新詠 Livedoor |
|||||
Ⅵ唐代女性論ブログ唐代女性論 |
(Ⅱ-11)中国史・女性論 《§-3 項羽と劉邦の人物評価》3.)漢中放棄と懐王の弑殺 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10427 |
||||
(Ⅱ-11)中国史・女性論 《§-3 項羽と劉邦の人物評価》3.)漢中放棄と懐王の弑殺 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10427
|
|
|
中国史・女性論 |
||
|
中国史・女性論 Ⅱ 漢の高祖をめぐる二人の女性 目次 §-1 呂后と戚夫人との葛藤 1.)大風の歌と鴻鵠の歌 2.)高祖と戚夫人 3.)呂后のまきかえし 4.)「鴻鵠の歌」―趙王への愛着 5.)威夫人の末路 §-2 政権を手中にした呂太后 1.)呂太后の専権 2.)劉氏への迫害と呂氏の専横 3.)無為の政治 §-3 項羽と劉邦の人物評価 1.)家柄・性格の相違 2.)阬殺と「法三章」 3.)漢中放棄と懐王の弑殺 4.)将に将たるの器 5.)劉氏政権の強化と保持 6.)死に望んで |
Ⅱ 漢の高祖をめぐる二人の女性
(Ⅱ-8)中国史・女性論 |
§-3 項羽と劉邦の人物評価 |
3.)漢中放棄と懐王の弑殺 |
|
3) 漢中放棄と懐王の拭殺
項羽の第二の不明は、劉邦を漢王として四川省の巴・筍と陝西省南部の漢中に 封じこめ、みずからは関内を去って彰城に遷都したことである。項羽が彰城にひきあげると、劉邦はたちまち漠中から礫陽に出て関内一円をその手中におさめ、やがてここを戦力の基盤としたのであった。関中が当時天下に覇をとなえようとする者にとって、いかにふさわしいものであったかは、このとき劉邦に進言した斉の儒生の婁敬(劉敬)の、つぎのようなことばが、よく語っている。
関中は四方山河にかこまれた天然の要衝であって、また人的資源や食糧物資にもめぐまれ
ているから、ここに都すれば、山東の地区が乱れることがあっても秦の故地は確保しうる。
そして関中に入って秦の旧領をおさえれば、天下を完全に手中にすることができましょう。
(『史記』巻九九、「劉敬伝」)
と。こうして劉邦は、婁敬の進言と、張良もまた関中に都せんことを勧めたので、両者の言に
したがって、秦の成陽に近い長安に国都を莫めたが、ここにも故郷に錦を飾ろうとする素朴な
感傷から、みずからの手で焼毀した威陽の荒廃さを見かぎって、彰城に本拠を移した項羽と
の好対照がみられるように思う。
項羽の第三の不明は、義帝懐王を彰城から長沙に追放したのち、途上これを江南で拭殺した
ことであるが、これはもっとも大きい誤りであった。というのは、漢王劉邦が項羽に対して挙
兵するのに、願ってもない大義名分を与えたからである。この辺にも感情におぼれて、あさ
はかに行動する項羽の思慮の浅さと、年の若さとが、うかがわれる。
漢王劉邦は項羽を討伐するにあたって、項羽の十大罪悪をかぞえるが、その一に、かつて懐王(義帝) が諸将に約した 「先に入って関中を平定する者がこれに主たるべし」との誓約にそむいて、自分を筍漢に移封した不信・違約をあげ、その九および十に義帝を追放し舐虐した大逆無道を非難している。