詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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八、2.59 薛濤 《春郊游眺寄孫處士二首 其二 》
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2017年10月15日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
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10年のBLOGの集大成 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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八、2.59 薛濤 《春郊游眺寄孫處士二首 其二 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9277
(春の郊外に行楽にでかけ、春景色を臨み、孫という民間の出席者に寄せる。二首のうちの二。)
今朝から、思うままに美しい春の花の香り一杯楽しくすごした。春の花園のような野を歩くと、着物のすそは、まるで花模様の衣地のように見え、地上はすべて花で刺繍されている。
袖のなかも花でいっぱい、髪にもたっぷり花を挿して、手にも持つ、誰が見ても、行楽の歸りだということ、教えなくてもわかってしまう。
56春郊游眺寄孫處士二首 之一
低頭久立向薔薇,愛似零陵香惹衣。
何事碧雞孫處士,伯勞東去燕西飛。
57春郊游眺寄孫處士二首 之二
今朝縱目玩芳菲,夾纈籠裙繡地衣。
滿袖滿頭兼手把,教人識是看花歸。
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薛濤詩 59 《春郊游眺寄孫處士二首 其二》 |
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春郊游眺寄孫處士二首 之一
(春の郊外に行楽にでかけ、春景色を臨み、孫という民間の出席者に寄せる。二首のうちの一。)
低頭久立向薔薇,愛似零陵香惹衣。
薔薇の花を間直に見るために、じっと立ちどまって、頭を低くして向かうのです。この愛すべき花の香りは南国の零陵香の匂いを着物にしみませているのににています。
何事碧雞孫處士,伯勞東去燕西飛。
春の行楽に、こんなにも素敵な匂いをかいだり、いろんなことをすることができるのを、碧渓の孫さまは楽しんでおられるでしょうか。孫様はお忙しいお方です、秋に百舌鳥が東に飛去れば、春には燕が西へ飛んでゆくように、あちらこちらと飛びまわっていらっしゃるおひとです。
春郊游眺寄孫處士二首 之二
(春の郊外に行楽にでかけ、春景色を臨み、孫という民間の出席者に寄せる。二首のうちの二。)
今朝縱目玩芳菲,夾纈籠裙繡地衣。
今朝から、思うままに美しい春の花の香り一杯楽しくすごした。春の花園のような野を歩くと、着物のすそは、まるで花模様の衣地のように見え、地上はすべて花で刺繍されている。
滿袖滿頭兼手把,教人識是看花歸。
袖のなかも花でいっぱい、髪にもたっぷり花を挿して、手にも持つ、誰が見ても、行楽の歸りだということ、教えなくてもわかってしまう。
『春郊游眺寄孫處士二首』 現代語訳と訳註
(本文) 春郊游眺寄孫處士二首 之二
今朝縱目玩芳菲,夾纈籠裙繡地衣。
滿袖滿頭兼手把,教人識是看花歸。
(下し文)
(春郊 游眺【ゆうちょう】孫處士に寄す二首之二)
今朝 縱目 芳菲を玩ぶ,夾纈 裙を籠め 地衣を繡す。
滿袖 滿頭 兼ねて手把す,人を教て 是れ花を看て歸えるを識らしむ。
(現代語訳)
(春の郊外に行楽にでかけ、春景色を臨み、孫という民間の出席者に寄せる。二首のうちの二。)
今朝から、思うままに美しい春の花の香り一杯楽しくすごした。春の花園のような野を歩くと、着物のすそは、まるで花模様の衣地のように見え、地上はすべて花で刺繍されている。
袖のなかも花でいっぱい、髪にもたっぷり花を挿して、手にも持つ、誰が見ても、行楽の歸りだということ、教えなくてもわかってしまう。
(訳注)
春郊游眺寄孫處士二首 之二
13. 春の郊外に行楽にでかけ、春景色を臨み、孫という民間の出席者に寄せる。二首のうちの二。
14. ・孫庭土がいかなる人であるかは、今ではわからない。作者が春の郊外を散策し、花を欒しんで歸ってから、そのことを孫處土に、書き迭ったもの。
15. ・春郊 春の郊外。
16. ・遊眺 眺め遊ぶ。春の行楽の中でのバラの花を見ることを云う。
17. ・處士 官吏でなく民間人。
今朝縱目玩芳菲,夾纈籠裙繡地衣。
今朝から、思うままに美しい春の花の香り一杯楽しくすごした。春の花園のような野を歩くと、着物のすそは、まるで花模様の衣地のように見え、地上はすべて花で刺繍されている。
18. ・今朝 この朝ということは前日の夜を連想させる。
19. ・縱目 思うままに日を楽しませる。
20. ・芳菲 香りのよい花。花がかんばしくにおう。
杜甫『落日』
落日在簾鉤,溪邊春事幽。
芳菲緣岸圃,樵爨倚灘舟。
啅雀爭枝墜,飛蟲滿院遊。
濁醪誰造汝?一酌散千愁。
落日 簾鉤【れんこう】に在り,溪邊【けいへん】春事幽なり。
芳菲【ほうひ】なり岸に緣る圃,樵爨【しょうさん】す灘に倚る舟。
啅雀【とうじゃく】枝を爭うて墜ち,飛蟲【ひちゅう】院に滿ちて遊ぶ。
濁醪【だくろう】 誰か汝を造れる?一酌【いちしゃく】千愁散ぜしむ。
21. ・夾纈 花模様のプリント布。「唐語林」に、「唐の玄宗のとき、柳姪好の妹の題氏が、たくみな鏡板(型板) の間に布を爽んで花模様を染める法を案出し、造った布を娃師の誕生日に皇后にたてまつったので、玄宗が喜んで、宮中でこれを作らせ、秘していたものが、しぜん世にひろがった」とある。「丹鉛総録」には、元代に、別に萄櫛の名もあったというから、罷溝のころには、四川にそれが流行し始めていたと思われる。爽精とも書く。
22. ・裙 衣に対し、下半身をおおう着物の部分。スカート。
23. ・繡 刺繍する。
滿袖滿頭兼手把,教人識是看花歸。
袖のなかも花でいっぱい、髪にもたっぷり花を挿して、手にも持つ、誰が見ても、行楽の歸りだということ、教えなくてもわかってしまう。
24. ・地衣 地を着物と考えていったもの。
25. ・袖 袖口
26. ・手把 手に持つこと。