詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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八、2.28 薛濤 《聽僧吹蘆管 》
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2017年9月2日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
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10年のBLOGの集大成 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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八、2.28 薛濤 《聽僧吹蘆管 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9039
(僧侶の蘆管を吹くをききておもうこと)
あけがたに鳴くせみの声は、すすりあげるように泣く暮春の鶯は春が終ろうとしているのを悲しみ、ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようであるのは十の指のわざが素晴らしく繰り返し、繰り返し続いてゆく笛の音のためなのです。
お経を読むのを止めて遊び心で一曲吹く笛のなのです。蝉の声、鶯のこえ、そして笛の音が澄み渡った秋の気配の中にしみていき、寺の鐘、磬板のおとがそれに続いていきます。
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薛濤詩 |
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28. 聽僧吹蘆管
曉蟬鳴咽暮鶯愁,言語殷勤十指頭。
罷閱梵書勞一弄,散隨金磬泥清秋。
29. 試新服裁制初成三首 其一
紫陽宮里賜紅綃,仙霧朦朧隔海遙。
霜兔毳寒冰繭淨,嫦娥笑指織星橋。
30. 試新服裁制初成三首 其二
九氣分為九色霞,五靈仙馭五云車。
春風因過東君舍,偷樣人間染百花。
31. 試新服裁制初成三首 其三
長裾本是上清儀,曾逐群仙把玉芝。
每到宮中歌舞會,折腰齊唱步虛詞。
32. 斛石山書事
王家山水畫圖中,意思都盧粉墨容。
今日忽登虛境望,步搖冠翠一千峰。
33 西巖
憑闌卻憶騎鯨客,把酒臨風手自招。
細雨聲中停去馬,夕陽影里亂鳴蜩。
34. 題竹郎廟
竹郎廟前多古木,夕陽沉沉山更綠。
何處江村有笛聲,聲聲盡是迎郎曲。
35. 賦凌云寺二首 其一
聞說凌云寺里苔,風高日近絕纖埃。
橫云點染芙蓉壁,似待詩人寶月來。
36・ 賦凌云寺二首 其二
聞說凌云寺里花,飛空繞磴逐江斜。
有時鎖得嫦娥鏡,鏤出瑤台五色霞。
37. 海棠溪
春教風景駐仙霞,水面魚身總帶花。
人世不思靈卉異,競將紅纈染輕沙。
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聽僧吹蘆管 |
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試新服裁制初成三首 其一 |
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試新服裁制初成三首 其二 |
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試新服裁制初成三首 其三 |
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斛石山書事 |
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西巌 |
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題竹郎廟 |
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賦凌云寺二首 其一 |
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賦凌云寺二首 其二 |
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聽僧吹蘆管
(僧侶の蘆管を吹くをききておもうこと)
曉蟬鳴咽暮鶯愁,言語殷勤十指頭。
あけがたに鳴くせみの声は、すすりあげるように泣く暮春の鶯は春が終ろうとしているのを悲しみ、ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようであるのは十の指のわざが素晴らしく繰り返し、繰り返し続いてゆく笛の音のためなのです。
罷閱梵書勞一弄,散隨金磬泥清秋。
お経を読むのを止めて遊び心で一曲吹く笛のなのです。蝉の声、鶯のこえ、そして笛の音が澄み渡った秋の気配の中にしみていき、寺の鐘、磬板のおとがそれに続いていきます。
(僧の蘆管を吹くを聴く)
曉蟬 鳴咽し 暮鶯愁い、言語 殿勤 十指頭。
梵書を閲むを罷めて、勞か一弄すれば、散じて 金磬に隨って清秋に泥む。
『聽僧吹蘆管』 現代語訳と訳註
(本文)
28. 聽僧吹蘆管
曉蟬鳴咽暮鶯愁,言語殷勤十指頭。
罷閱梵書勞一弄,散隨金磬泥清秋。
(下し文)
(僧の蘆管を吹くを聴く)
曉蟬 鳴咽し 暮鶯愁い、言語 殿勤 十指頭。
梵書を閲むを罷めて、勞か一弄すれば、散じて 金磬に隨って清秋に泥む。
(現代語訳)
僧侶の蘆管を吹くをききて
あけがたに鳴くせみの声は、すすりあげるように泣く暮春の鶯は春が終ろうとしているのを悲しみ、ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようであるのは十の指のわざが素晴らしく繰り返し繰り返し続いてゆく笛の音のためなのです。
お経を読むのを止めて遊び心で一曲吹く笛のなのです。蝉の声、鶯のこえ、そして笛の音が澄み渡った秋の気配の中にしみていき、寺の鐘、磬板のおとがそれに続いていきます。
(訳注)
聽僧吹蘆管
1.(僧侶の蘆管を吹くをききておもうこと)
2.・蘆管 あしぶえ。(1)葦の葉を巻いて作った草ぶえ。 (2)葦の茎で作った、たて笛。
曉蟬鳴咽暮鶯愁,言語殷勤十指頭。
あけがたに鳴くせみの声は、すすりあげるように泣く暮春の鶯は春が終ろうとしているのを悲しみ、ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようであるのは十の指のわざが素晴らしく繰り返し繰り返し続いてゆく笛の音のためなのです。
3. ・曉蟬(ぎようぜん) あけがたに鳴くせみ。
4. ・鳴咽(おえつ) すすりあげるように泣く。むせびなく。
5. ・暮鴬(はおう) 膚彦謙の詩句に 「暮鴬嘩叫、芳時を惜む」とあるように、暮春の鶯。
6. ・愁 春が終ろうとしているのを悲しむ意。
7. ・言語 ふえの音の抑揚高低を人の言葉のようだとたとえたわけ。
8. ・殷勤 ていねい、ゆきとどく。くりかえしくりかえしつづいてゆく笛の音をいう。
罷閱梵書勞一弄,散隨金磬泥清秋。
お経を読むのを止めて遊び心で一曲吹く笛のなのです。蝉の声、鶯のこえ、そして笛の音が澄み渡った秋の気配の中にしみていき、寺の鐘、磬板のおとがそれに続いていきます。
9. ・梵書 仏書。お経。
10. ・一弄 弄ほここではふえを吹くこと。
11. ・散 ふえの音が空中に散ってゆく。みごとな文字の駆使である。
12. ・金磬 寺の鐘の音と帯板の音、磐は石板でできていて、つるしてあって、これを木槌で叩く。
13. ・泥 渋滞する。じっと溶け入っている。
14. ・清秋(せいしゅう) すみきった秋の気。