詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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九、022卷804_21 《秋怨》 魚玄機
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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九、022卷804_21 《秋怨》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9816
(秋の長い夜を怨む)
自分自身でも浮気っぽい気持ちを持っている。とても一人の男だけを考えいろいろ愁いえいるということが出来ない。なげかわしいことかもしれません。まして、風がそよぎ、満月が出ているこんな風流な雰囲気が庭中にいっぱいに広がっている秋の夜なのです。
そんな夜なのにこの寝室で困った事と思いすごす。夜更けの時を告げる太鼓の音が聞こえてくる。もう夜明けが近くなったのでしょうか。それが毎夜毎夜部屋の燈火の前でこんな調子ではきっと若白髪になってしまいます。
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魚玄機 全詩 |
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卷804_16 次韻西鄰新居兼乞酒
次韻西鄰新居兼乞酒
一首詩來百度吟,新情字字又聲金。西看已有登垣意,遠望能無化石心。
河漢期賒空極目,瀟湘夢斷罷調琴。況逢寒節添鄉思,叔夜佳醪莫獨斟。
卷804_17 和友人次韻
和友人次韻
何事能銷旅館愁,紅箋開處見銀鉤。蓬山雨灑千峰小,嶰谷風吹萬葉秋。
字字朝看輕碧玉,篇篇夜誦在衾裯。欲將香匣收藏卻,且惜時吟在手頭。
卷804_18-1 和新及第悼亡詩二首 其一
和新及第悼亡詩二首 其一
仙籍人間不久留,片時已過十經秋。鴛鴦帳下香猶暖, 鸚鵡籠中語未休。
朝露綴花如臉恨,晚風欹柳似眉愁。彩雲一去無消息,潘嶽多情欲白頭。
卷804_18-2 和新及第悼亡詩二首 其二
和新及第悼亡詩二首其二
一枝月桂和煙秀,萬樹江桃帶雨紅。
且醉尊前休悵望,古來悲樂與今同。
卷804_19 遊崇真觀南樓,
遊崇真觀南樓,睹新及第題名處
雲峰滿目放春晴,歷歷銀鉤指下生。
自恨羅衣掩詩句,舉頭空羨榜中名。
卷804_20 愁思
愁思
落葉紛紛暮雨和,朱絲獨撫自清歌。放情休恨無心友,養性空拋苦海波。
長者車音門外有,道家書卷枕前多。布衣終作雲霄客,綠水青山時一過。
卷804_21 秋怨
秋怨
自嘆多情是足愁,況當風月滿庭秋。
洞房偏與更聲近,夜夜燈前欲白頭。
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魚玄機 《秋怨》 |
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訳注解説 |
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漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9816 |
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卷804_21 【秋怨】魚玄機
秋怨
(秋の長い夜を怨む)
自嘆多情是足愁,況當風月滿庭秋。
自分自身でも浮気っぽい気持ちを持っている。とても一人の男だけを考えいろいろ愁えているということが出来ない。なげかわしいことかもしれません。まして、風がそよぎ、満月が出ているこんな風流な雰囲気が庭中にいっぱいに広がっている秋の夜なのです。
洞房偏與更聲近,夜夜燈前欲白頭。
そんな夜なのにこの寝室で困った事と思いすごす。夜更けの時を告げる太鼓の音が聞こえてくる。もう夜明けが近くなったのでしょうか。それが毎夜毎夜部屋の燈火の前でこんな調子ではきっと若白髪になってしまいます。
卷804_21 《秋怨》
自ら嘆ず多情は是れ足愁なるを、況や風月滞庭の秋に 當るをや。
洞房偏へに更聲と近し、夜夜燈前に白頭ならんとす。
『秋怨』 現代語訳と訳註
(本文)
秋怨
自嘆多情是足愁,況當風月滿庭秋。
洞房偏與更聲近,夜夜燈前欲白頭。
(下し文)
《秋怨》
自ら嘆ず多情は是れ足愁なるを、況や風月滞庭の秋に 當るをや。
洞房偏へに更聲と近し、夜夜燈前に白頭ならんとす。
(現代語訳)
(秋の長い夜を怨む)
自分自身でも浮気っぽい気持ちを持っている。とても一人の男だけを考えいろいろ愁いているということが出来ない。なげかわしいことかもしれません。まして、風がそよぎ、満月が出ているこんな風流な雰囲気が庭中にいっぱいに広がっている秋の夜なのです。
そんな夜なのにこの寝室で困った事と思いすごす。夜更けの時を告げる太鼓の音が聞こえてくる。もう夜明けが近くなったのでしょうか。それが毎夜毎夜部屋の燈火の前でこんな調子ではきっと若白髪になってしまいます。
(訳注)
秋怨
1. (秋の長い夜を怨む)
2. 【題意】李白『秋思』『春思』、『静夜思』『玉階怨』『春怨』などに共通しているのは女性は一人の男性のことを思う。それは、戰に出て帰ってこない男、商売で旅に出て帰ってこない男、浮気者の男性が帰ってこない女性を男の目線から詠っているものである。あるいは女性の詩であれば一人の男しか相手にできないという前提があるのである。果たして当時の社会の男女の間の事がそれほど詩に取り上げられるということは逆に一般的に貞操感がないから、男の希望として、一人の男を思うという詩が成り立つのではなかろうか。
3. 【解説】 魚玄機は、自分自身多情であるといって嘆くのである。この表現は素晴らしく、こんな表現は中国歴史上魚玄機が初めてであろう。決して芸妓だから言えたわけではないのである。
ただ、この詩も大系15では李億に棄てられた魚玄機が一人で過ごす夜が耐えられないという偏った意味で解釈されているが、これは間違っている。魚玄機の詩のよい所をすべて否定した儒教的解釈は面白くない。
自嘆多情是足愁,況當風月滿庭秋。
自分自身でも浮気っぽい気持ちを持っている。とても一人の男だけを考えいろいろ愁いているということが出来ない。なげかわしいことかもしれません。まして、風がそよぎ、満月が出ているこんな風流な雰囲気が庭中にいっぱいに広がっている秋の夜なのです。
4. ・多情 1 情が深くて、感じやすいこと。また、そのさま。「―な青年期」「―多感」 2 異性に対する心が移りやすいこと。また、そのさま。移り気。
5. ・足愁 十分な愁い。限りないさびしさ。
6. ・況(いわんや)まして。
洞房偏與更聲近,夜夜燈前欲白頭。
そんな夜なのにこの寝室で困った事と思いすごす。夜更けの時を告げる太鼓の音が聞こえてくる。もう夜明けが近くなったのでしょうか。それが毎夜毎夜部屋の燈火の前でこんな調子ではきっと若白髪になってしまいます。
7. ・洞房 婦人のへや。女の寝室。
8. ・偏(ひとえに) 不公平な意。やれやれこまったことに、の心をふくんだ副詞。
9. ・更聾(こうせい) 更は、夜の間の時間を五つに区切ることばで、初更が八時、二更が十時、三更が十二時、四更が午前二時、五更が午前四時。そのたびにその時刻を知らせるため城樓で太鼓が打たれる。更声はしたがって鼓声でもある。すぐ近くでその大鼓が鳴る。いっそ聞こえなければよいものをという心が「偏」という字にふくまれている。
10. ・欲 欲望の欲でなく、まさに何々せんとすの意。
11. ・白頭 白髪の頭。憂いのために白髪がふえていく。