忍者ブログ

中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

九、015卷804_15 《酬李郢夏日釣》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9753

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

九、015卷804_15 《酬李郢夏日釣》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9753

九、015804_15 《酬李郢夏日釣》 魚玄機

 

20171223

の紀頌之"6"つの校注Blog

10年のBLOGの集大成

   李白総合案内

 

●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説

Ⅰ李白詩(李白集校注)      LiveDoor

746-018-#7卷一七四 夢遊天姥吟留別(卷十五(一)八九八)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集Blog9776

Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注      LiveDoor

807年元和二年40歳- 巻一-01§4-1 元和聖德詩 #13 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9770

Ⅲ 杜詩詳注                  LiveDoor

767年-187 孟倉曹步趾領新酒醬二物滿器見遺老夫(卷二○(四)一七五八)注(1203)「楚岸通秋屐」 Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9771

杜甫詩 全詩 総合案内 

Ⅳブログ詩集漢・唐・宋詞  fc2Blog

花間集 訳注解説 (330)回目顧【字解集】河傳 三首・甘州子五首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9779 (12/23)

.唐五代詞詩・女性・玉臺新詠     Livedoor

巻三-22 合歡詩五首其四 #3(飛黃銜長轡)〔楊  方〕  Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9717

Ⅵ唐代女性論ブログ唐代女性論

九、015卷804_15 《酬李郢夏日釣》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9753

杜甫全詩案内

韓愈全詩案内

李白全集

李白詩のサイト

古詩源

花間集案内

漢詩・唐詩・宋詩研究

http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/

九、015804_15 《酬李郢夏日釣》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9753

(李郢さまが「夏日魚を釣りて回る」詩をお見せいただいたことに酬ゆる。)
住いとするところをおなじような坊の一角に居りながら、もうかれこれ一年、一度もお立ち寄りになりません。
昔なじみであるこのわたくしに清らかな詩をくださいました。新しい人生に再出発しなさいと元気づけられました。
今の私は、道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくしております。おめかしをして微笑を返して男の心をひこうとすることなどは心から軽蔑しています。
道家の修行により、その道を昇って行き仙界の銀河の空に昇りたいと思っています。男にすがる道は考えてもいません、今からは蒼海の波とかすみのような山水自然に向き合って行こうと思っています。


 

 

 

魚玄機 全詩 

 

 

804_11 春情寄子安

山路欹斜石磴危,不愁行苦苦相思。

冰銷遠澗憐清韻,雪遠寒峰想玉姿。
莫聽凡歌春病酒,休招閑客夜貪棋。
如松匪石盟長在,比翼連襟會肯遲。
雖恨獨行冬盡日,終期相見月圓時。
別君何物堪持贈,淚落晴光一首詩。

 

804_12 打球作

堅圓凈滑一星流,月杖爭敲未擬休。

無滯礙時從撥弄,有遮欄處任鉤留。

不辭宛轉長隨手,卻恐相將不到頭。

畢竟入門應始了,願君爭取最前籌。

 

804_13 暮春有感寄友人

鶯語驚殘夢,輕妝改淚容。
竹陰初月薄,江靜晚煙濃。
濕觜銜泥燕,香須采蕊蜂。
獨憐無限思,吟罷亞枝松。

 

804_14 冬夜寄溫飛卿 

苦思搜詩燈下吟,不眠長夜怕寒衾。
滿庭木葉愁風起,透幌紗窗惜月沈。
疏散未閑終遂願,盛衰空見本來心。
幽棲莫定梧桐處,暮雀啾啾空繞林。

 

804_15 酬李郢夏日釣

住處雖同巷,經年不一過。
清詞勸舊女,香桂折新柯。
道性欺冰雪,禪心笑綺羅。
跡登霄漢上,無路接煙波。

 

 

 

魚玄機《冬夜寄溫飛卿》

 

 

訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9746

 

 

804_15 【酬李郢夏日釣魚回見示】魚玄機



酬李郢夏日釣魚回見示
李郢さまが「夏日魚を釣りて回る」詩をお見せいただいたことに酬ゆる。
住處雖同巷,經年不一過。
住いとするところをおなじような坊の一角に居りながら、もうかれこれ一年、一度もお立ち寄りになりません。
清詞勸舊女,香桂折新柯。
昔なじみであるこのわたくしに清らかな詩をくださいました。新しい人生に再出発しなさいと元気づけられました。
道性欺冰雪,禪心笑綺羅。
今の私は、道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくしております。おめかしをして微笑を返して男の心をひこうとすることなどは心から軽蔑しています。
跡登霄漢上,無路接煙波。
道家の修行により、その道を昇って行き仙界の銀河の空に昇りたいと思っています。男にすがる道は考えてもいません、今からは蒼海の波とかすみのような山水自然に向き合って行こうと思っています。

李郢の「夏日魚を釣りて回る」を示されしに酬ゆ
住處 巷を同じうすと雖も、経年一たびも過らず。
清詞もて 舊女に勧めたまう、香桂 新柯を折れと。
道性 冰雪を欺き,禪心 綺羅を笑う。
跡は霄漢の上に登らんとする,路の煙波にする接する無し。

 

 

《酬李郢夏日釣魚回見示》 現代語訳と訳註
(
本文)

酬李郢夏日釣魚回見示

住處雖同巷,經年不一過。
清詞勸舊女,香桂折新柯。
道性欺冰雪,禪心笑綺羅。
跡登霄漢上,無路接煙波。


(下し文)
(李郢の「夏日魚を釣りて回る」を示されしに酬ゆ)
住處 巷を同じうすと雖も、経年一たびも過らず。
清詞もて 舊女に勧めたまう、香桂 新柯を折れと。
道性 冰雪を欺き,禪心 綺羅を笑う。
跡は霄漢の上に登らんとする,路の煙波にする接する無し。


(現代語訳)
(李郢さまが「夏日魚を釣りて回る」詩をお見せいただいたことに酬ゆる。)
住いとするところをおなじような坊の一角に居りながら、もうかれこれ一年、一度もお立ち寄りになりません。
昔なじみであるこのわたくしに清らかな詩をくださいました。新しい人生に再出発しなさいと元気づけられました。
今の私は、道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくしております。おめかしをして微笑を返して男の心をひこうとすることなどは心から軽蔑しています。
道家の修行により、その道を昇って行き仙界の銀河の空に昇りたいと思っています。男にすがる道は考えてもいません、今からは蒼海の波とかすみのような山水自然に向き合って行こうと思っています。


(訳注)
酬李郢「夏日釣魚回」見示

1. (李郢さまが「夏日魚を釣りて回る」詩をお見せいただいたことに酬ゆる。)

2. ・李郢 茶山貢焙歌 (晩唐) 李郢 山水詩など奇麗な詩を書く。魚玄機とは11歳違いで、温庭筠と共にしをまじ合わせた。

唐才子傳に「李郢  郢,字楚望,大中十年崔榜進士及第。初居余杭,出有山水之興,人有琴書之,疏于馳競。歷為藩鎮従事,后拜侍御史。郢工詩,理密辭閑,個個珠玉。其清麗極能寫景狀懷,每使人竟日不能釋卷。與清塞、賈島最相善。」とある


住處雖同巷,經年不一過。
住いとするところをおなじような坊の一角に居りながら、もうかれこれ一年、一度もお立ち寄りになりません。
3. ・同巷 坊が近所。大通りと横丁が両鄰以内にある。
4.
 ・經年 四季節を半分越えたら一年。
5.
 ・一過 詩人との交流は多かった。性的交流も詩の内容からあったのだろう。


清詞勸舊女,香桂折新柯。
昔なじみであるこのわたくしに清らかな詩をくださいました。新しい人生に再出発しなさいと元気づけられました。
6. ・清詞 一般的に魚玄機とかわす詩は閨情詩が多かったので、山水詩などについていう。
7.
 ・舊女 幼いころから詩を書くので、昔馴染み。
8.
 ・香桂折新柯 李億から棄てられたことなど忘れてあたらしい出発をしなさいというほどの意味。柳を折るは、旅立ちの別れで、季節は春。秋は春に新しい枝を得るために旧芽を摘むのでこういう。


道性欺冰雪,禪心笑綺羅。
今の私は、道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくしております。おめかしをして微笑を返して男の心をひこうとすることなどは心から軽蔑しています。
9. ・道性欺冰雪 道家の教えを欺くことなどは氷や雪よりも清らかに冷たくする。道家の修行をしているということ。
10.
 ・禪心笑綺羅 禪心:自分に対峙して心静かにるる然の心でいる。笑:微笑むこと。男性に微笑を返して媚びること。傾国の微笑。綺羅:着飾ること。芸妓の生活をおくること。


跡登霄漢上,無路接煙波。
道家の修行により、その道を昇って行き仙界の銀河の空に昇りたいと思っています。男にすがる道は考えてもいません、今からは蒼海の波とかすみのような山水自然に向き合って行こうと思っています。
11. ・霄漢 霄はそら。漢は銀河。道家の究極の自然との同化の場所こそ仙郷であることをいう。
12.
 ・煙波 山水の世界。清廉な世界。煙はかすみ、波は東海の蒼海の波を云う。

拍手[0回]

PR

コメント

プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
78
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

P R