詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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九、004卷804_4 《寄題錬師 》
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2017年12月8日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
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10年のBLOGの集大成 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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Ⅰ李白詩(李白集校注) LiveDoor |
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Ⅵ唐代女性論ブログ唐代女性論 |
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九、004卷804_4 《寄題錬師 》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9676
(元芸妓で女道士の鎌師を題にした詩を彼女に寄せたもの)
色美しい霞を裁って衣とした道衣を身につけ、焚きこめた香の匂いをただよわせながら、単衣の帷の奥からあらわれた姿は、神秘的ですてきな姿です。
薄絹に木芙蓉の花と葉が鮮やかに色濃い模様の美しい、とばりの向こうに庭の山水が映っていて、霞模様の着物がまれにみえている。
庭さきに出た彼女は、足をとめてじっと鶯の聾の美しさに聞きほれているようです、また軒につるした籠をあけて、鶴を自由な空へ飛びたたせたりしています。
のどかな春の日、高楼の座敷で昼寝のゆっくりした夢からさめました、もう夕暮れちかくになっていて、春雨がしとしと降っているのです。
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魚玄機 全詩 |
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九、000《魚玄機の全詩 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9578
九、001卷804_1《賦得江邊柳 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9585
九、002卷804_2《贈鄰女 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9592
九、003卷804_3《寄國香 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9641
九、004卷804_4《寄題錬師 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9648
九、005卷804_5《寄劉尚書 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9655
九、006卷804_6《浣紗廟 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9662
九、007卷804_7《賣殘牡丹》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9669
九、008卷804_8《酬李學士寄簟》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9676
九、009卷804_9《情書(書情寄李子安)》漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9683
九、010卷804_10《閨怨》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9648
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魚玄機 《寄題錬師》 |
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訳注解説 |
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漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9648 |
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寄題錬師
(元芸妓で女道士の鎌師を題にした詩を彼女に寄せたもの)
霞彩剪爲衣、添香出繍幃。
色美しい霞を裁って衣とした道衣を身につけ、焚きこめた香の匂いをただよわせながら、単衣の帷の奥からあらわれた姿は、神秘的ですてきな姿です。
芙蓉花葉…、山水帔…稀。
薄絹に木芙蓉の花と葉が鮮やかに色濃い模様の美しい、とばりの向こうに庭の山水が映っていて、霞模様の着物がまれにみえている。
駐履聞鶯語、開籠放鶴飛。
庭さきに出た彼女は、足をとめてじっと鶯の聾の美しさに聞きほれているようです、また軒につるした籠をあけて、鶴を自由な空へ飛びたたせたりしています。
高堂春睡覚、暮雨正霏霏。
のどかな春の日、高楼の座敷で昼寝のゆっくりした夢からさめました、もう夕暮れちかくになっていて、春雨がしとしと降っているのです。
錬師に寄題す
霞彩を剪りて衣と為し、香を添へて 繍幃を出づ。
芙蓉 花葉…、山水 帔… 稀なり。
履を駐めて 鶯の語るを聞き、籠を開いて 鶴の飛ぶに放す。
高堂 春陸より覚むれば、暮雨 正に 霏霏たり。
『寄題錬師』 現代語訳と訳註
(本文) 寄題錬師
霞彩剪爲衣、添香出繍幃。芙蓉花葉 、山水帔霞稀。
駐履聞鶯語、開籠放鶴飛。高堂春睡覚、暮雨正霏霏。
(下し文)
錬師に寄題す
霞彩を剪りて衣と為し、香を添へて 繍幃を出づ。
芙蓉 花葉……、山水 帔霞 稀なり。
履を駐めて 鶯の語るを聞き、籠を開いて 鶴の飛ぶに放す。
高堂 春陸より覚むれば、暮雨 正に 霏霏たり。
(現代語訳)
(元芸妓で女道士の鎌師を題にした詩を彼女に寄せたもの)
色美しい霞を裁って衣とした道衣を身につけ、焚きこめた香の匂いをただよわせながら、単衣の帷の奥からあらわれた姿は、神秘的ですてきな姿です。
薄絹に木芙蓉の花と葉が鮮やかに色濃い模様の美しい、とばりの向こうに庭の山水が映っていて、霞模様の着物がまれにみえている。
庭さきに出た彼女は、足をとめてじっと鶯の聾の美しさに聞きほれているようです、また軒につるした籠をあけて、鶴を自由な空へ飛びたたせたりしています。
のどかな春の日、高楼の座敷で昼寝のゆっくりした夢からさめました、もう夕暮れちかくになっていて、春雨がしとしと降っているのです。
(訳注)
寄題錬師
1. (元芸妓で女道士の鎌師を題にした詩を彼女に寄せたもの)
2. ・寄題 鎌師を題にしてよんだという意。
3. ・錬師 花街の女が官僚の女になったものの互いに呼び合った名前らしい。孫権の歩夫人にあやかっての呼び合っていたのであろう。ちなみに歩夫人は徐州臨淮郡淮陰(現在の江蘇省淮安市)の出身。呉に仕えた歩隲の同族。諱は「練師」だった(『建康実録』)。史書に名前が残る孫権の妻の一人。戦乱を避けて母と共に江東に移住した所、孫権に見初められて夫人となった。嫉妬しない性格だったため孫権が最も寵愛した夫人となった。孫権が皇帝に即位すると内心歩夫人を皇后にしようと考えていたが、皇太子の孫登や群臣達は孫登の養母である徐夫人を皇后にすることを望んでいた。しかし孫権は徐夫人の立后を拒否し、歩夫人もまた皇后につこうとせず238年に没した。
孫権はあらためて歩夫人に皇后の位を追贈し、孫権死後に陵墓である「蒋陵」に一緒に葬られることになった。
霞彩剪爲衣、添香出繍幃。
色美しい霞を裁って衣とした道衣を身につけ、焚きこめた香の匂いをただよわせながら、単衣の帷の奥からあらわれた姿は、神秘的ですてきな姿です。
4. ・霞彩 色あざやかなかすみ。
5. ・繍幃(しゅぅい) 繍はぬいとり、幃はひとえのとばり。単帳のこと。
芙蓉花葉濃、山水帔霞稀。
薄絹に木芙蓉の花と葉が鮮やかに色濃い模様の美しい、とばりの向こうに庭の山水が映っていて、霞模様の着物がまれにみえている。
6. ・芙蓉花葉濃、山水帔霞稀。■の部分の意味として、"注意深い ・ かゆい所に手の届く ・ 十分な ・ (密度の)濃、愛情・信用などが厚い(情の)濃い ・ (情の)こもった ・ 親密な(関係) ・ こまやかな ・ 密な(往来) ・ 手厚い(看護) ・ (~を)信頼して ・ 頼りにして."などの意味の語であろう。
7. ・芙蓉 葵科の落葉濯木。花は大形で淡紅色または白色であり、観賞用になる。「芙蓉」はハスの美称でもあることから、とくに区別する際には「木芙蓉」(もくふよう)とも呼ばれる。
8. ・帔霞 帔は、もすそ、またはそでなしの羽織。霞吸は、道士の服で霞のもようのついたもの。
駐履聞鶯語、開籠放鶴飛。
庭さきに出た彼女は、足をとめてじっと鶯の聾の美しさに聞きほれているようです、また軒につるした籠をあけて、鶴を自由な空へ飛びたたせたりしています。
9. ・履 くつ、はきもの。
高堂春睡覚、暮雨正霏霏。
のどかな春の日、高楼の座敷で昼寝のゆっくりした夢からさめました、もう夕暮れちかくになっていて、春雨がしとしと降っているのです。
10. ・高堂(こうどう) 高くかまえたりつばな家。高楼の座敷
11. ・霏霏 雨や雪の盛んにふるさま。
韋荘の『淸平樂』に「春愁南陌。故國音書隔。細雨霏霏梨花白。燕拂畫簾金額。盡日相望王孫,塵滿衣上涙痕。誰向橋邊吹笛,駐馬西望消魂。」とある。
【小雅.采薇】 昔我往矣,楊柳依依; 今我來思,雨雪霏霏。 行道遲遲,載渴載飢。 我心傷悲,莫知我哀。(昔我往きしとき、楊柳は依依(枝柔らかく風に従うさま)たりき。今我來りて(思は助詞)、雨雪は霏霏(雪の激しいさま)たり。道行くこと遲遲、載ち渴き載ち飢う。我が心は傷み悲し、我が哀しみを知るなし。)昔我らが進軍したとき楊柳は枝柔らかく風に従っていた。今(敗れて)我ら帰り來ったが、雨雪は冷たく吹き荒ぶ。行軍も遲遲とし渴き飢える。我が心は傷み悲し、我が哀しみを知るなし(人というより天に見放されたの思いでしょう)。