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中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

九、044卷804_41 《寄子安》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ10035

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九、044卷804_41 《寄子安》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ10035

九、044804_41 《寄子安》 魚玄機

 

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九、044804_41 《寄子安》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ10035

 (李億を怨んで、寄せる)
酔ってそして別れました。それ以来、お酒を何杯飲んでも心を晴れやかにすることが出来ません。あなたとの夜のいとなみから別れた今も何度も結ばれたいと思います。しかしそれも許されないことなのでしょう。
酔ってそして別れました。それ以来、お酒を何杯飲んでも心を晴れやかにすることが出来ません。あなたとの夜のいとなみから別れた今も何度も結ばれたいと思います。しかしそれも許されないことなのでしょう。
人は離合集散であり、前々からそうなることはあなたの優柔不断なところでわかっておりました。しかし、あなたのこれまでの恩情については感謝し、人生長い水の流れの中のことと学びました。
私もまだ、今まだ花が咲いている季節なのですが、あなたとはもうお会いできないことわかっております。ただ、これから厭で厭で仕方がないことはあの玉楼で酔わなければならないことです。(道観に隠遁させてくれという願いをこめている。)


 

 

 

魚玄機 全詩 訳注解説

 

 

804_41 寄子安

醉別千卮不浣愁,離腸百結解無由。

蕙蘭銷歇歸春圃,楊柳東西絆客舟。
聚散已悲雲不定,恩情須學水長流。
有花時節知難遇,未肯厭厭醉玉樓。

 

804_42 送別 

秦樓幾夜愜心期,不料仙郎有別離。
睡覺莫言雲去處,殘燈一盞野蛾飛。

 

804_43 迎李近仁員外 

今日喜時聞喜鵲,昨宵燈下拜燈花。

焚香出迎潘嶽,不羨牽牛織女家。

 

804_44 送別 

水柔逐器知難定,雲出無心肯再歸。
惆悵春風楚江暮,鴛鴦一隻失群飛。

 

804_45 左名場自澤州至京,使人傳語 

閑居作賦幾年愁,王屋山前是舊遊。

詩詠東西千嶂亂,馬隨南北一泉流。
曾陪雨夜同歡席,別後花時獨上樓。
忽喜扣門傳語至,為憐鄰巷小房幽。
相如琴罷朱弦斷,雙燕巢分白露秋。

莫倦蓬門時一訪,每春忙在曲江頭。

卷804_46 和人次韻

喧喧朱紫雜人寰,獨自清吟日色間。

何事玉郎搜藻思,忽將瓊韻扣柴關。

白花發詠慚稱謝,僻巷深居謬學顏。

不用多情欲相見,松蘿高處是前山。

 

804_47 折楊柳

朝朝送別泣花鈿,折盡春風楊柳煙。
願得西山無樹木,免教人作淚懸懸。

 

 

 

 

魚玄機 《寄子安》

 

 

訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10035

 

 

 804_41 【寄子安】魚玄機

寄子安
(李億を怨んで、寄せる)
醉別千卮不浣愁,離腸百結解無由。
酔ってそして別れました。それ以来、お酒を何杯飲んでも心を晴れやかにすることが出来ません。あなたとの夜のいとなみから別れた今も何度も結ばれたいと思います。しかしそれも許されないことなのでしょう。
蕙蘭銷歇歸春圃,楊柳東西絆客舟。
酔ってそして別れました。それ以来、お酒を何杯飲んでも心を晴れやかにすることが出来ません。あなたとの夜のいとなみから別れた今も何度も結ばれたいと思います。しかしそれも許されないことなのでしょう。
聚散已悲雲不定,恩情須學水長流。
人は離合集散であり、前々からそうなることはあなたの優柔不断なところでわかっておりました。しかし、あなたのこれまでの恩情については感謝し、人生長い水の流れの中のことと学びました。
有花時節知難遇,未肯厭厭醉玉樓。
私もまだ、今まだ花が咲いている季節なのですが、あなたとはもうお会いできないことわかっております。ただ、これから厭で厭で仕方がないことはあの玉楼で酔わなければならないことです。(道観に隠遁させてくれという願いをこめている。)
寄子安
醉別【すいべつ】千卮【せんし】愁を浣がず,離腸【りちょう】百結【ひゃくけつ】解く由無し。
蕙蘭【けいらん】銷歇【しょうけつ】春圃に歸り,楊柳【ようりゅう】東西 客舟に絆ぐ。
聚散 已に悲し 雲定まらず,恩情 須らく學ぶべし水の長流するを。
有花の時節 遇い難きを知り,未に肯て厭厭として玉樓に醉えず。

 


『寄子安』 現代語訳と訳註
(
本文)
醉別千卮不浣愁,離腸百結解無由。

蕙蘭銷歇歸春圃,楊柳東西絆客舟。
聚散已悲雲不定,恩情須學水長流。
有花時節知難遇,未肯厭厭醉玉樓。



(下し文) (寄子安)
醉別【すいべつ】千卮【せんし】愁を浣がず,離腸【りちょう】百結【ひゃくけつ】解く由無し。
蕙蘭【けいらん】銷歇【しょうけつ】春圃に歸り,楊柳【ようりゅう】東西 客舟に絆ぐ。
聚散 已に悲し 雲定まらず,恩情 須らく學ぶべし水の長流するを。
有花の時節 遇い難きを知り,未に肯て厭厭として玉樓に醉えず。


(現代語訳)
 (李億を怨んで、寄せる)
酔ってそして別れました。それ以来、お酒を何杯飲んでも心を晴れやかにすることが出来ません。あなたとの夜のいとなみから別れた今も何度も結ばれたいと思います。しかしそれも許されないことなのでしょう。
酔ってそして別れました。それ以来、お酒を何杯飲んでも心を晴れやかにすることが出来ません。あなたとの夜のいとなみから別れた今も何度も結ばれたいと思います。しかしそれも許されないことなのでしょう。
人は離合集散であり、前々からそうなることはあなたの優柔不断なところでわかっておりました。しかし、あなたのこれまでの恩情については感謝し、人生長い水の流れの中のことと学びました。
私もまだ、今まだ花が咲いている季節なのですが、あなたとはもうお会いできないことわかっております。ただ、これから厭で厭で仕方がないことはあの玉楼で酔わなければならないことです。(道観に隠遁させてくれという願いをこめている。)


(訳注)
寄子安
1. (李億を怨んで、寄せる)
2. ・この詩は別れる以上元の女郎、花街に還すことはやめてくれと夫に訴えている。この時代の常識としても高級官僚の第二夫人として迎えられた女性が娼屋にすぐ戻るとなればそれは男の恥というものである。「別れてもいいからこの問題を放置したままにするな」といっているのである。この詩の「蕙蘭銷歇歸春圃,楊柳東西絆客舟。」は名句とされている。ただでさえ難しくて、男性詩人でも少ない七言句でありながら、魚玄機は七言律詩が多い。ここに、女性詩人を越えたい魚玄機の矜持があるのである。

3. ・子安 夫の李億。この子安を使う段階では別れることを云われていたのではない時期で、思わせぶりな(魚玄機は度々「含情」という表現をしている。)面を持っていた男のようだ。

 

醉別千卮不浣愁,離腸百結解無由。
酔ってそして別れました。それ以来、お酒を何杯飲んでも心を晴れやかにすることが出来ません。あなたとの夜のいとなみから別れた今も何度も結ばれたいと思います。しかしそれも許されないことなのでしょう。

4. ・千卮 卮はさかずき。いくたび杯を重ねること。
5.
 ・浣 水で洗う。ここは消す意味だが、暗いじめじめした感じではなく、明るくさばさばした感じに使う。

6. ・離腸 腸は性交を示す語でセックスをしないことを含めて別れることを云う。別れても好きな人ではないことを示す。


蕙蘭銷歇歸春圃,楊柳東西絆客舟。
香りのよい蘭の花も色あせ香しい香りも消え失せて春圃の街に帰るのです、ここには柳が植えられた岸辺、男と女、楊と柳とが東と西にわかれるあなたの舟をつないでいます。
7. ・蕙蘭 かおりぐさ。一種の香草。魚玄機の字名。

8. ・銷歇 銷はきえること。歇はなくなること。

9. ・春圃 圃はその、はたけ。商業をうえるところ。花街娼屋のこと。
10.
 ・楊柳 やなぎ。楊は男性をしめし、柳は女性を示すもの。男女が東西に別れること、別れに楊柳の枝を折って贈る風習がある。
11.
 ・客舟(かくしゅう) 旅人をのせる舟。「このまま離れることは恥ですよ」ということ。


聚散已悲雲不定,恩情須學水長流。

人は離合集散であり、前々からそうなることはあなたの優柔不断なところでわかっておりました。しかし、あなたのこれまでの恩情については感謝し、人生長い水の流れの中のことと学びました。

12. ・聚散 離合集散。
13.
 ・已悲 前々からそうなることはあなたの優柔不断なところでわかっていたということ。

 

有花時節知難遇,未肯厭厭醉玉樓。
私もまだ、今まだ花が咲いている季節なのですが、あなたとはもうお会いできないことわかっております。ただ、これから厭で厭で仕方がないことはあの玉楼で酔わなければならないことです。(道観に隠遁させてくれという願いをこめている。)

14. (結果隠遁するのである。日本の出家とは違って俗世界と完全に立つわけではなく普通に生活をする。)

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プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
78
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

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