詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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九、002卷804_2《贈鄰女 》
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2017年12月6日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
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10年のBLOGの集大成 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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Ⅰ李白詩(李白集校注) LiveDoor |
746-015 酬中都小吏攜斗酒雙魚於逆旅見贈(卷一九(二)一一一一)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集Blog9657 |
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Ⅲ 杜詩詳注 LiveDoor |
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Ⅳブログ詩集漢・唐・宋詞 fc2Blog |
花間集 訳注解説 (313)回目和凝【字解集】11柳枝三首 12.漁父一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9639 (12/06) |
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Ⅴ.唐五代詞詩・女性・玉臺新詠 Livedoor |
玉-巻三-16 爲顧彦先贈婦往反四首其三 -#2(翩翩飛蓬征) 〔陸 雲〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9598 |
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Ⅵ唐代女性論ブログ唐代女性論 |
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九、002卷804_2《贈鄰女 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9592
(美人で賢い隣に住む女に贈る)
今朝方まで眠れず、今、真昼のあかるい日ざしが眩しく、化粧も直していなくて、お日さまにはずかしい。うすものの袖で、顔と胸もとをおおってしまうのです。窓の外に、小鳥がさえずりが聞こえてきます。
どんな高価な賓でも求めるということになれば、人間の力で求められないことはないのです。けれども、眞心でもって愛してくださる殿方にめぐり会うということはありえない難しいことなのです。
枕の上に涙を垂れるのも毎日のことになってしまい、行楽の季節になっても男女が花の間で睦み合うのに私は下腹に疼きを感じるだけなのです。
わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。
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魚玄機 全詩 |
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九、000《魚玄機の全詩 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9578
九、001卷804_1《賦得江邊柳 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9585
九、002卷804_2《贈鄰女 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9592
九、003卷804_3《寄國香 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9599
九、004卷804_4《寄題錬師 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9606
九、005卷804_5《寄劉尚書 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9613
九、006卷804_6《浣紗廟 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9620
九、007卷804_7《賣殘牡丹》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9627
九、008卷804_8《酬李學士寄簟》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9634
九、009卷804_9《情書(書情寄李子安)》漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9641
九、010卷804_10《閨怨》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9648
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魚玄機《魚玄機の全詩》 |
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訳注解説 |
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漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9578 |
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贈隣女
(美人で賢い隣に住む女に贈る)
羞日遮羅袖、愁春懶起粧。
今朝方まで眠れず、今、真昼のあかるい日ざしが眩しく、化粧も直していなくて、お日さまにはずかしい。うすものの袖で、顔と胸もとをおおってしまうのです。窓の外に、小鳥がさえずりが聞こえてきます。
易求無價宝、難得有心郎。
どんな高価な賓でも求めるということになれば、人間の力で求められないことはないのです。けれども、眞心でもって愛してくださる殿方にめぐり会うということはありえない難しいことなのです。
枕上潜垂涙、花間暗断腸。
わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。
自能窺宋玉、何必恨王昌。
わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。
(獨憐無限思、吟罷亜枝松。)
日を羞じて羅袖【らしゅう】を遮り、春を愁いて 起きて粧するに懶【】うし。
無價【むか】の宝を求むることは易すきも、有心の郎を得ることは難し。
枕の上に潜【ひそ】かに涙を垂れ、花の間に暗して腸を。断る
自ら能く宋玉を窺い、何ぞ必ず王昌を恨まん。
(限ることの無い思い獨り憐み、枝松に亜ぎんことに吟ずること罷む。)
(下し文)
(鄰女に贈る)
日を羞じて羅袖【らしゅう】を遮り、春を愁いて 起きて粧するに懶【】うし。
無價【むか】の宝を求むることは易すきも、有心の郎を得ることは難し。
枕の上に潜【ひそ】かに涙を垂れ、花の間に暗して腸を。断る
自ら能く宋玉を窺い、何ぞ必ず王昌を恨まん。
(限ることの無い思い獨り憐み、枝松に亜ぎんことに吟ずること罷む。)
(現代語訳)
(美人で賢い隣に住む女に贈る)
今朝方まで眠れず、今、真昼のあかるい日ざしが眩しく、化粧も直していなくて、お日さまにはずかしい。うすものの袖で、顔と胸もとをおおってしまうのです。窓の外に、小鳥がさえずりが聞こえてきます。
どんな高価な賓でも求めるということになれば、人間の力で求められないことはないのです。けれども、眞心でもって愛してくださる殿方にめぐり会うということはありえない難しいことなのです。
枕の上に涙を垂れるのも毎日のことになってしまい、行楽の季節になっても男女が花の間で睦み合うのに私は下腹に疼きを感じるだけなのです。
わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。
(訳注)
2. 贈鄰女
1. (美人で賢い隣に住む女に贈る)
この詩について、解釈と時期について諸説ある。何度読み返しても森鴎外の解釈が理にかなっているように思える。ここでは、その論争の仲間入りをする気はないので、中國の女性史の中でもはっきりと主張できた女性として解釈して訳し文を書いた。
羞日遮羅袖、愁春懶起粧。
今朝方まで眠れず、今、真昼のあかるい日ざしが眩しく、化粧も直していなくて、お日さまにはずかしい。うすものの袖で、顔と胸もとをおおってしまうのです。窓の外に、小鳥がさえずりが聞こえてきます。
この春も、一日ごとに過ぎてまた青春がひとつ過ぎ去るのです。とてもさびしくて、寢牀から起き出して化粧をするのも面倒です。
2. ・羅袖(らしゅう) うすものの袖。
3. ・起粧(妝) 起きあがってお化粧すること。
易求無價宝、難得有心郎。
どんな高価な賓でも求めるということになれば、人間の力で求められないことはないのです。けれども、眞心でもって愛してくださる殿方にめぐり会うということはありえない難しいことなのです。
4. ・有心郎(ゆうしんのろう) ほんとうに心から自分を愛してくれる男。
枕上潜垂涙、花間暗断腸。
枕の上に涙を垂れるのも毎日のことになってしまい、行楽の季節になっても男女が花の間で睦み合うのに私は下腹に疼きを感じるだけなのです。
5. ・花間(かかん)春の行楽。
自能窺宋玉、何必恨王昌。
わたしはやはり宋玉のような、美しいお方でりっはな詩人のかたを好きになってこの身をささげたいとおもいます。だからどんなことがあっても「王昌」の故事のように「東家の人」が良かったなんてどうして憾むことなんかすることなどないのです。
6. ・宋玉 戦国の末、紀元前三世紀ごろの楚の国の詩人。美男子で、隣の女がのぞき見したという。
7. ・何必恨王昌 梁武帝(蕭衍)『河中水歌』
「河中之水向東流,洛陽女兒名莫愁。莫愁十三能織綺,十四採桑南陌頭,十五嫁為盧家婦,十六生兒字阿侯。盧家蘭室桂為梁,中有鬱金蘇合香。頭上金釵十二行,足下絲履五文章。珊瑚挂鏡爛生光,平頭奴子擎履箱。人生富貴何所望。恨不早嫁東家王。」