詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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薛濤 《春望詞四首 其二 》
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2017年6月10日 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注 |
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八、2.8 薛濤 《春望詞四首 其二 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ8872
(約束した春になっても帰ってきてはくれない、同心を結んで誓った楽しい時を思い出してこの春を過ごすが、松だけの女は愁いを断ち切ることはできない。)
行楽を愉しむ中、二人で声を上げてたくさん草をとり、それを愛のあかしとして「同心むすび」にむすぶ。
まさに客とそれをしたことで恋しい人への思いをふと忘れ得たような思いがするのです。
女の春の愁いというものはそんなことでも断ちることになるのです。春に盛んな鳥が啼くと、おんなにとってはまた悲しそうな聲でさえずっているように聞こえてきます。
地方の官妓(5)
また、章保衝は独孤雲の幕下の官僚として赴任した時、一人の飲妓を連れていった。ところが副史の李甲はもともとこの飲妓に気があったので、速達の公文書を独孤雲に送り、彼女を取り返した。また、盧胚が廬江(安徽省廬江県)の太守になった時、郡内の曹生なるものが営妓の丹霞を自分にほしいと頼んだが盧は許さなかった。
これらの話は、劉崇遠『金華子雑編』、孫光憲『北夢頂言』(巻ハ)、銭易『南部新書』(戊、庚、辛)、孔平忠『続世説』(巻一こ、芭櫨『雲渓友議』(巻一)、『仝唐詩』(巻五二〇)等の書物に載っており、こうした事例からみると、官妓はほとんど地方長官の私物のような存在であったことが分かる。しかし官妓の籍は官府に属していたので、長官が彼女たちを支配し贈与し、あるいは占有物にしたとはいえ、勝乎に売買することはできなかった。多くの記録からみるに、官妓が身請けされるのはすべて長官が贈与するか、あるいは長官が許可した場合だけであった。「妓籍から降されんことを祈る」(『太平広記』巻二七三「章保衝」)という常用句からみて、官妓を自分のものにしたい人は長官に落籍を頼んだのであって、決して金銭で買ったのではなかったことが分かる。要するに、地方官妓は官奴婢的色彩がきわめて強く、「官身」(官に隷属する者)であって白由の身ではなかったのである。
1. 井梧吟
庭除一古桐,聳干入雲中。
枝迎南北鳥,葉送往來風。
2. 鴛鴦草
綠英滿香砌,兩兩鴛鴦小。
但娛春日長,不管秋風早。
3. 池上雙鳧
雙棲綠池上,朝去暮飛還。
更憶將雛日,同心蓮葉間。
4. 風
獵蕙微風遠,飄弦唳一聲。
林梢明淅瀝,松徑夜淒清。
5. 月
魄依鉤樣小,扇逐漢機團。
細影將圓質,人間幾處看。
6. 蟬
露滌音清遠,風吹故葉齊。
聲聲似相接,各在一枝棲。
7 春望詞四首其一
花開不同賞,花落不同悲。
欲問相思處,花開花落時。
8 春望詞四首其二
嚂草結同心,將以遺知音。
春愁正斷絕,春鳥復哀吟。
9 春望詞四首其三
風花日將老,佳期猶渺渺。
不結同心人,空結同心草。
10 春望詞四首其四
那堪花滿枝,翻作兩相思。
玉箸垂朝鏡,春風知不知。
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薛濤詩 《春望詞四首 其二》 |
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春望詞四首其一
(約束の春が来て、すでに花が落ちるころになっても、あの人は来ない、今度は私がそこに行きますと詠う)
花開不同賞,花落不同悲。
花さく季節が来ました。でもこの同じ場所で同じときに観賞することはないのです。花が落ちる季節になってもその悲しみを一緒にすることはないのです
欲問相思處,花開花落時。
お聞きしたいことがあります。あなたがわたしのことを思ってくださる場所のことを。それがわかったら私がその場所に飛んで行って花さくときから花が散る時まで一緒に過ごしたいと思います。
(春 望 四首其の一)
花開くも 同に賞せず、花落つるも 同に悲まず。
問はんと欲す 相思の處、花開き花落つるの時。
春望詞四首 其二
(約束した春になっても帰ってきてはくれない、同心を結んで誓った楽しい時を思い出してこの春を過ごすが、松だけの女は愁いを断ち切ることはできない。)
嚂草結同心,將以遺知音。
行楽を愉しむ中、二人で声を上げてたくさん草をとり、それを愛のあかしとして「同心むすび」にむすぶ。
まさに客とそれをしたことで恋しい人への思いをふと忘れ得たような思いがするのです。
春愁正斷絕,春鳥復哀吟。
女の春の愁いというものはそんなことでも断ちることになるのです。春に盛んな鳥が啼くと、おんなにとってはまた悲しそうな聲でさえずっているように聞こえてきます。
(春 望 四首其の二)
草を携りて同心を結び、將に 以て知音に遺らんとす。
『春望詞四首』 現代語訳と訳註
(本文)
春望詞四首其二
嚂草結同心,將以遺知音。
春愁正斷絕,春鳥復哀吟。
(下し文)
(春 望 四首其の二)
草を携りて同心を結び、將に 以て知音に遺らんとす。
春愁 正に断絶す。春鳥 また京吟す。
(現代語訳)
(約束した春になっても帰ってきてはくれない、同心を結んで誓った楽しい時を思い出してこの春を過ごすが、松だけの女は愁いを断ち切ることはできない。)
行楽を愉しむ中、二人で声を上げてたくさん草をとり、それを愛のあかしとして「同心むすび」にむすぶ。
まさに客とそれをしたことで恋しい人への思いをふと忘れ得たような思いがするのです。
女の春の愁いというものはそんなことでも断ちることになるのです。春に盛んな鳥が啼くと、おんなにとってはまた悲しそうな聲でさえずっているように聞こえてきます。
(訳注)
春望詞四首
52. (約束した春になっても帰ってきてはくれない、同心を結んで誓った楽しい時を思い出してこの春を過ごすが、松だけの女は愁いを断ち切ることはできない。)
春になっても来てくれない客がどうしているのかあいさつ代わりに贈った詩で、通り一遍の手紙、一般的な詩ではなくこのような詩は上品であっても心をかなり動かすなかなかのテクニックである。
自分の気持ちを表に出してはいけない時代である。したがって、日本における訳注はどうも間違ったものが多く、参考にならない。
嚂草結同心,將以遺知音。
行楽を愉しむ中、二人で声を上げてたくさん草をとり、それを愛のあかしとして「同心むすび」にむすぶ。まさに客とそれをしたことで恋しい人への思いをふと忘れ得たような思いがするのです。
53. ・嚂 むさぼる、 たしなむ、 しかる、 こえ.過ぎた恩恵を受ける。おおごえをあげて
54. ・結同心 わが国の女の子たちがクローバーをとってむすび輪を作ったりするのと同じしぐさ。中国では、古く、錦帯をむすんで、順々に輪にしてつづけるやり方があり、相愛のこころをそれにふくませて、「同心結び」といった。玉台新詠巻十に、銭唐蘇小歌一首として次の詩がある。「 妾乗油璧車、郎騎青□馬、 何処結同心、西陵松柏下。」(何れの処にか同心を結ばん)という句がある。
温庭筠 『更漏子』
相見稀,相憶久,眉淺淡煙如柳。
垂翠幕,結同心,侍郎熏繡衾。
城上月,白如雪,蟬鬓美人愁絕。
宮樹暗,鵲橋橫,玉簽初報明。
『更漏子 四』温庭筠 ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-18-2-#4 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1688
55. ・知音 もっともよき理解者、心の友をいう。ここでは恋の相手。親しい客。鍾子期と伯牙の故事による。伯牙は琴の名手で、鍾子期はその昔菜のもっともよき理解者であったが、饉予期が死ぬと、伯牙は、もう自分の琴をわかってくれる人はないといって、その愛琴の舷を切り、こわしてしまったという。○知音 知己。自分の琴の演奏の良さを理解していくれる親友のこと。伯牙は琴を能くしたが、鍾子期はその琴の音によって、伯牙の心を見抜いたという。転じて自分を理解してくれる知人。
『列子、湯問』
「伯牙善鼓琴。鐘子期善聽。伯牙鼓琴。志在登高山。鐘子期曰。善哉。巍巍兮若泰山。志在流水。鍾子期曰。善哉。洋洋兮若江河。伯牙所念。鐘子期必得之。伯牙游於泰山之陰。卒逢暴雨。止於巖下心悲。乃援琴而鼓之。初為霖雨之操。更造崩山之音。曲毎奏。鐘子期輒窮其趣。伯牙乃舍琴而嘆曰。善哉善哉。子之聽。夫志想象。猶吾心也。吾於何逃聲哉。」
(下し文)
伯牙善く琴を鼓し、鍾子期善く聴く。
伯牙琴を鼓し、志泰山登るに在り、鍾子期曰く、善い哉、巍巍兮として泰山の若し、と。
志流水に在らば、鍾子期曰く、 善い哉、琴を鼓する、洋洋兮として江河の若し、と。
伯牙の念ふ所、鐘子期必ず之を得。
伯牙、泰山の陰に遊び、卒に暴雨に逢ふ。
巖下に止まりて心悲しみ、乃ち琴を援りて之を鼓す。
初め「霖雨の操」を為し、更に「崩山の音」を造す。
曲奏する毎に、鐘子期輒ち其の趣きを窮む。
伯牙乃ち琴を舎きて嘆じて曰く、善い哉、善い哉、子の聴く。
夫れ志を想像する、猶ほ吾が心のごときなり。
吾れ何に於いて声を逃れんや、と。
春愁正斷絕,春鳥復哀吟。
女の春の愁いというものはそんなことでも断ちきることになるのです。春に盛んな鳥が啼くと、おんなにとってはまた悲しそうな聲でさえずっているように聞こえてきます。
56. ・春愁 春のかなしさ、さびしさ。
57. ・断絶 つづいていた春愁が、草をむすぶことによって、ぷっつりと消滅する。
58. ・春鳥 春の鳥。鶯、燕、ヤマドリ。
59. ・復 かさねて。もとにもどること。往復の復。鳥もまたの意ではない。
60. ・哀吟 吟は、うたうこと。ここでは鳴くこと。