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中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

八、2.89 薛濤 《酬杜舍人 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9494

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八、2.89 薛濤 《酬杜舍人 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9494

八、2.89 薛濤 《酬杜舍人 》

 

20171116

の紀頌之"6"つの校注Blog

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説

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八、2.89 薛濤 《酬杜舍人 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9494

(杜舎人さまにご返事申しあげる。)
どうしてわたくしのところへ、玉詩を賜わり、とても恐れ多いことに存じ、深く感激いたしております。その書かれた便箋はお筆の跡も新しく、一字一句が美しい霞でもあるかのように感じられました。
あの私の住まいする「白いかたはみの花の咲いている河の隈の洲のほとりで」というおことばのところは、まったく恐縮の限りで、若いころにいわれた「蜀江の花、芙蓉」にもたとえられましたが、今は老いてしまっており、お気を遣わせ痛み入ることです。

 

 

 

 

薛濤詩 

 


79. 上王尚書

碧玉雙幢白玉郎,初辭天帝下扶桑。

手持云篆題新榜,十萬人家春日長。

 

80. 段相國游武擔寺病不能從題寄

消瘦翻堪見令公,落花無那恨東風。

儂心猶道青春在,羞看飛蓬石鏡中。 

 

81.  贈段校書

公子翩翩校書,玉弓金勒紫綃裾。

玄成莫便驕名譽,文采風流定不知。

 

82.  題武擔寺西臺

秋天如鏡空,樓閣盡玲瓏。

水暗餘霞外,山明落照中。

鳥行看漸遠,松韻聽難窮。

今日登臨意,多歡語笑同。

 

83.  和段相公登武擔寺西臺

開閣錦城中,餘閑訪梵宮。

九層連晝景,萬象寫秋空。

天半將身到,江長與海通。

提攜出塵土,曾是穆清風。

 

84.  酬文使君

延英曉拜漢恩新,五馬騰驤九陌塵。
今日謝庭飛白雪,巴歌不復舊陽春。

 

85. 酬李校書

才游象外身雖遠,學茂區中事易聞。

自顧漳濱多病後,空瞻逸翮舞青云。

 

86. 酬雍秀才貽巴峽圖

千疊云峰萬頃湖,白波分去繞荊

感君識我枕流意,重示瞿塘峽口圖。

 

87. 贈蘇十三中丞

洛陽陌上埋輪氣,欲逐秋空擊隼飛。

今日芝泥檢征詔,別須台外振霜威。

 

88. 酬楊供奉法師見招

遠水長流潔復清,雪窗高臥與云平。 

不嫌袁室無煙火,惟笑商山有姓名。 

 

89. 酬杜舍人

雙魚底事到儂家,扑手新詩片片霞。

唱到白蘋洲畔曲,芙蓉空老蜀江花。

 

 

 

 薛濤 87 《贈蘇十三中丞》

 

 

訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9480

 

 

 

 

酬杜舍人
(杜舎人さまにご返事申しあげる。)
雙魚底事到儂家,扑手新詩片片霞。
どうしてわたくしのところへ、玉詩を賜わり、とても恐れ多いことに存じ、深く感激いたしております。その書かれた便箋はお筆の跡も新しく、一字一句が美しい霞でもあるかのように感じられました。
唱到白蘋洲畔曲,芙蓉空老蜀江花。
あの私の住まいする「白いかたはみの花の咲いている河の隈の洲のほとりで」というおことばのところは、まったく恐縮の限りで、若いころにいわれた「蜀江の花、芙蓉」にもたとえられましたが、今は老いてしまっており、お気を遣わせ痛み入ることです。

杜舍人に酬ゆ
雙魚【そうぎょ】底事【なにごと】ぞ 儂【わ】が家に到る,手を扑【う】つ 新詩 片片の霞。
唱って 白蘋【はくひん】洲畔【しゅうはん】の曲に到り,芙蓉 空しく蜀江の花も老るのみ。

 

 

『酬杜舍人』 現代語訳と訳註
(
本文)
酬杜舍人
雙魚底事到儂家,扑手新詩片片霞。
唱到白蘋洲畔曲,芙蓉空老蜀江花。


(下し文)
杜舍人に酬ゆ
雙魚【そうぎょ】底事【なにごと】ぞ 儂【わ】が家に到る,手を扑【う】つ 新詩 片片の霞。
唱って 白蘋【はくひん】洲畔【しゅうはん】の曲に到り,芙蓉 空しく蜀江の花も老るのみ。


(現代語訳)
(杜舎人さまにご返事申しあげる。)
どうしてわたくしのところへ、玉詩を賜わり、とても恐れ多いことに存じ、深く感激いたしております。その書かれた便箋はお筆の跡も新しく、一字一句が美しい霞でもあるかのように感じられました。
あの私の住まいする「白いかたはみの花の咲いている河の隈の洲のほとりで」というおことばのところは、まったく恐縮の限りで、若いころにいわれた「蜀江の花、芙蓉」にもたとえられましたが、今は老いてしまっており、お気を遣わせ痛み入ることです。


(訳注)
酬杜舍人
1. (杜舎人さまにご返事申しあげる。)
2. ・酬 返事する。
3.
 ・杜舎人 杜は杜元穎をさすと思われる。舎人は官名。中書舎人の昭。
杜舎人は、中書舎人になった杜元頴のこと。剣南西川節度使として成都に赴任している。杜元頴は初唐の名臣杜如晦の五世の孫にあたり、徳宗の貞元十六年の進土、空詞科にも及第し、右補闕で翰林學士をかねたが、文章が巧みであったことから、憲宗に愛されたという。つぎの穆宗が即位すると、すぐに中書舎人となり、そしてその年のうちに、宰相となる。
この薛濤の詩は、したがって穆宗が即位した820年元和十五年(元和帝は正月に急逝。翌年長慶に改元)の作であり、時に彼女は五十三歳であった。それ故に、詩中に「芙蓉空しく老ゆ蜀江の花」という句があるのはおそらく杜元頴が彼女のことを「蜀江の花」という言葉をつかってその美貌と詩才とをたたえたのに封して、「空しく老ゆ」と答えたものである。ただ、杜元頴が彼女に贈ったその詩は、今、のこっていない。


雙魚底事到儂家,扑手新詩片片霞。
どうしてわたくしのところへ、玉詩を賜わり、とても恐れ多いことに存じ、深く感激いたしております。その書かれた便箋はお筆の跡も新しく、一字一句が美しい霞でもあるかのように感じられました。
4. ・雙魚 手紙のこと。昔、遠地から二匹の鯉を送ってきたが、その腹を開いてみると、なかに布に書かれた便りがあったということから。古楽府に「客、遠方より来る。我に双鯉魚を通る、宴を呼びて鯉魚を烹るに、中に尺素書あり、長跪して素書を読む。書中竟に何如、上に餐食を加へよとあり」とあるにもとづく。
5.
 ・倶 われ。韓魚の詩に、「鮮魚、船よりも大に、許眼、燈を怖殺す」とある。かれの意になることもある。他人の意。揚維椴の詩に、「膿に勤む上ること莫れ北高峯」 の句がある。ここはわれ。
6.
 ・扑手 扑は払著の意。ふりかかりつくの意。岑参の詩に「花は玉缸を撲って春酒香し」の句がある。缸はかめ。『韋員外家花樹歌』 唐・岑參
今年花似去年好,去年人到今年老。
始知人老不如花,可惜落花君莫掃。
君家兄弟不可當,列卿御史尚書郞。
朝囘花底恆會客,花撲玉缸春酒香。
・片片 ひるがえるさま。また軽く飛ぶさま。


唱到白蘋洲畔曲,芙蓉空老蜀江花。
あの私の住まいする「白いかたはみの花の咲いている河の隈の洲のほとりで」というおことばのところは、まったく恐縮の限りで、若いころにいわれた「蜀江の花、芙蓉」にもたとえられましたが、今は老いてしまっており、お気を遣わせ痛み入ることです。
7. ・白蘋洲畔 白い花を咲かせているかたはみの生えた濯錦江百花潭の洲のほとり。


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プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
77
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

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