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中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

八、2.31 薛濤 《試新服裁制初成三首 其三 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9060

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八、2.31 薛濤 《試新服裁制初成三首 其三 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9060

八、2.31 薛濤 《試新服裁制初成三首 其三 》

 

201795

の紀頌之"6"つの校注Blog

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説

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八、2.31 薛濤 《試新服裁制初成三首 其三 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9060

(新しい着物を作ることができたのでお礼に三首を詠ってみました。その三)
頂戴しました美しい布地を、裾の長い着物にこしらえましたが、これはわれわれ妓女仙宮でのしきたりです。大勢の仙人(諸官吏)のおかたが、玉芝(役人が天子にまみえるときに持つ如意笏)をお持ちになっていらっしゃいますところへ、これまでずっと侍らせていただきました。(官宴にて酒衛のとりもち)
これからは、仙宮のお役所で歌舞の宴会がございます度に、みんなでそろってお心をうたった「步虛の詞」を、うたって、ご奉仕いたしたいと思っております。

 

 

 

 

薛濤詩 

 

 

28. 聽僧吹蘆管

曉蟬鳴咽暮鶯愁,言語殷勤十指頭。
梵書勞一弄,散隨金磬泥清秋。

 

29. 試新服裁制初成三首 其一
紫陽宮里賜紅綃,仙霧朦朧隔海遙。
霜兔毳寒冰繭淨,嫦娥笑指織星橋。

 

30. 試新服裁制初成三首 其

九氣分為九色霞,五靈仙馭五云車。

春風因過東君舍,樣人間染百花。

 

31. 試新服裁制初成三首 其

長裾本是上清儀,曾逐群仙把玉芝。

每到宮中歌舞會,折腰齊唱步虛詞。

 

32.  斛石山書事

王家山水畫圖中,意思都盧粉墨容。

今日忽登虛境望,步搖冠翠一千峰。

 

33 西巖

憑闌卻憶騎鯨客,把酒臨風手自招。

細雨聲中停去馬,夕陽影里亂鳴蜩。

 

34.  題竹郎廟

竹郎廟前多古木,夕陽沉沉山更綠。

何處江村有笛聲,聲聲盡是迎郎曲。

 

35.  賦凌云寺二首 其一 

凌云寺里苔,風高日近纖埃。

橫云點染芙蓉壁,似待詩人寶月來。

 

36・ 賦凌云寺二首 其二

凌云寺里花,飛空繞磴逐江斜。

有時鎖得嫦娥鏡,鏤出瑤台五色霞。

 

37. 海棠溪

春教風景駐仙霞,水面魚身總帶花。

人世不思靈卉異,競將紅纈染輕沙。


28

聽僧吹蘆管

29

試新服裁制初成三首 其一

30

試新服裁制初成三首 其二 

31

試新服裁制初成三首 其三

32

斛石山書事

33

西巌

34

題竹郎廟

35

賦凌云寺二首 其一

36

賦凌云寺二首 其二

37

海棠溪


(一)
試新服裁制初成三首 其一

(新しい着物を作ることができたのでお礼に三首を詠ってみました。)

節度使から、薛濤ら營枝の何人かが、美しい布地をもらった。薛濤はその布で新しい着物をつくって、そのお礼と感激をこの詩によみこんだもの。

紫陽宮里賜紅綃,仙霧朦朧隔海遙。

仙人の紫陽宮(ここでは剣南西川節度使署を示す)から、あかいあやぎぬを頂いたのです。その宮殿は、海路はるかに仙霧のたちこめたあたりにあり、俗人の容易には出入できぬ尊いところです。ちょうどあの月宮殿にもたとえるべきところで、月のなかの兎は、この衣をつくるために、やわらかい毛をとられたにちがいない。
霜兔毳寒冰繭淨,嫦娥笑指織星橋。

月の兎はかわいそうに、いかにも清らかで、俗塵のかけらさえも見られない寒がっていることだろう。わたしは毛で織られたこの衣はおかげでさむくはないのです。月宮殿の女仙嫦娥も、さあさ急いで織ったがよいぞと、年一度の天の川の上にかかる織星橋の方を指さして、笑いながら、天上の織女星にお命じになり、そのようにして織りなされたものであろう。

(二)

(新しい着物を作ることができたのでお礼に三首を詠ってみました。その二)

九氣分為九色霞,五靈仙馭五云車。
この布の色彩は、九天の佳気が分かれてできた九つの色の霞のような美しきです。そして、五つの神霊的鳥獣によって駆られた神仙が乗っている五色の雲の車のような美しきです。

春風因過東君舍,樣人間染百花。

そのうえ、春の神のいますところを通ってきた春風が、天上の百花の美しい姿を、そっとぬすんできて、人間のために染めてくださったようにも思われます。

(三)
(新しい着物を作ることができたのでお礼に三首を詠ってみました。その三)

長裾本是上清儀,曾逐群仙把玉芝。

頂戴しました美しい布地を、裾の長い着物にこしらえましたが、これはわれわれ妓女仙宮でのしきたりです。大勢の仙人(諸官吏)のおかたが、玉芝(役人が天子にまみえるときに持つ如意笏)をお持ちになっていらっしゃいますところへ、これまでずっと侍らせていただきました。(官宴にて酒衛のとりもち)

每到宮中歌舞會,折腰齊唱步虛詞。

これからは、仙宮のお役所で歌舞の宴会がございます度に、みんなでそろってお心をうたった「步虛の詞」を、うたって、ご奉仕いたしたいと思っております。

(一)

(新服の裁制を試み初めて成る三首其の一)
紫陽【しよう】宮里【きゅうり】紅綃【こうしょう】を賜う,仙霧【せんむ】朦朧【もうろう】海を隔てて遙かなり。

霜兔【そうと】毳【ぜい】寒うして冰繭【ひょうけん】淨し,嫦娥【じょうが】笑って指さす織星の橋。

(二)
(新服の裁制を試み初めて成る三首其の二)

九氣 分れて九色の霞と為り,五靈の仙 五云の車を馭す。

春風 東君の舍を過ぎるに因り,樣をんで人間に百花を染む。

(新服の裁制を試み初めて成る三首其の三)

(三)

(新服の裁制を試み初めて成る三首其の三)

長裾【ちょうきょ】本【もとも】と是れ上清の儀,曾て群仙の玉芝を把るを逐う。

宮中の歌舞の會に到る每に,折腰【せつよう】齊唱【せいしょう】步虛【ほきょ】の詞【うた】。

 

 

『試新服裁制初成三首 其三』 現代語訳と訳註
(
本文)

 (三)試新服裁制初成三首 其三
長裾本是上清儀,曾逐群仙把玉芝。

每到宮中歌舞會,折腰齊唱步虛詞。

 

(下し文) 

(三)(新服の裁制を試み初めて成る三首其の三)
長裾【ちょうきょ】本【もとも】と是れ上清の儀,曾て群仙の玉芝を把るを逐う。
宮中の歌舞の會に到る每に,折腰【せつよう】齊唱【せいしょう】步虛【ほきょ】の詞【うた】。

 

(現代語訳)
(新しい着物を作ることができたのでお礼に三首を詠ってみました。その三)
頂戴しました美しい布地を、裾の長い着物にこしらえましたが、これはわれわれ妓女仙宮でのしきたりです。大勢の仙人(諸官吏)のおかたが、玉芝(役人が天子にまみえるときに持つ如意笏)をお持ちになっていらっしゃいますところへ、これまでずっと侍らせていただきました。(官宴にて酒衛のとりもち)
これからは、仙宮のお役所で歌舞の宴会がございます度に、みんなでそろってお心をうたった「步虛の詞」を、うたって、ご奉仕いたしたいと思っております。

 

(訳注) (三)
20.
 (新しい着物を作ることができたのでお礼に三首を詠ってみました。その三)

 

長裾本是上清儀,曾逐群仙把玉芝。
頂戴しました美しい布地を、裾の長い着物にこしらえましたが、これはわれわれ妓女仙官でのしきたりです。大勢の仙人(諸官吏)のおかたが、玉芝(役人が天子にまみえるときに持つ如意笏)をお持ちになっていらっしゃいますところへ、これまでずっと侍らせていただきました。(官宴にて酒衛のとりもち)

21. ・長裾(ちょうきよ) 裾は着物のもすそ、スカートをいう。

22. ・上清 道教では人天の外に二つの清境があると考える。「霊宝元経」に、「三凊の間、おのおの正位あり、聖は玉清に登り、真は上清に登り、仙は太凊に登る」とある。

23. ・儀 おきて。行儀。

24. ・玉芝 芝はさいかいだけ。きのこの類。その形に型どった玉製の如意のようなもの。玉製如意は、細い磨きと彫刻などの工程、外壁に諸般の紋様に上がることを刻むもの。

 

每到宮中歌舞會,折腰齊唱步虛詞。

これからは、仙宮のお役所で歌舞の宴会がございますたびに、みんなでそろってお心をうたった「步虛の詞」を、うたって、ご奉仕いたしたいと思っております。 

25. ・折腰(せつよう) 腰を折り下拝すること。うやうしくといった意。 

26. ・歩虚詞 道家の曲の「楽府」の雑曲歌にあるもの。虚は空中。

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プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
77
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

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