詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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八、2.75 薛濤 《贈遠二首 其一》
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2017年11月1日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
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10年のBLOGの集大成 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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八、2.75 薛濤 《贈遠二首 其一》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9396
(国境の守備にあたっているお方、遠きに贈る)
新しい葉がいちめんについて川やなぎはなよなよと嫋やかに乱れる。春も深まると、花はしっかりとひらき落ちはじめると思う間に、目の前の谷川には、落花が流れをせきとめるほどである。
国境地方守備の将であるあなたは、そこから離れることが出来ないことを十分承知しているのです。秋の月が、家家の上に光を投げかけてるころには、兵士の妾たちはみんな泣きぬれているのです。
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薛濤詩 |
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73. 寄詞
菌閣芝樓杳靄中,霞開深見玉皇宮。
紫陽天上神仙客,稱在人間立世功。
74. 送友人
水國蒹葭夜有霜,月寒山色共蒼蒼。
誰言千里自今夕,離夢杳如關塞長。
75. 贈遠二首 其一
擾弱新蒲葉又齊,春深花發塞前溪。
知君未轉秦關騎,月照千門掩袖啼。
76. 贈遠二首 其二
芙蓉新落蜀山秋,錦字開緘到是愁。
閨閣不知戎馬事,月高還上望夫樓。
77. 寄張元夫
前溪獨立後溪行,鷺識朱衣自不驚。
借問人間愁寂意,伯牙弦絕已無聲。
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薛濤 73 《寄詞》 |
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訳注解説 |
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漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9382 |
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贈遠二首 其一
(国境の守備にあたっているお方、遠きに贈る 二首其の一)
擾弱新蒲葉又齊,春深花發塞前溪。
新しい葉がいちめんについて川やなぎはなよなよと嫋やかに乱れる。春も深まると、花はしっかりとひらき落ちはじめると思う間に、目の前の谷川には、落花が流れをせきとめるほどである。
知君未轉秦關騎,月照千門掩袖啼。
国境地方守備の将であるあなたは、そこから離れることが出来ないことを十分承知しているのです。秋の月が、家家の上に光を投げかけてるころには、兵士の妾たちはみんな泣きぬれているのです。
(遠きに贈る)其の一
擾弱【じょうじゃく】たる新蒲【しんほ】 葉又齊し,春深くして花發ち 前溪を塞ぐ。
君の未だ秦關【しんかん】の騎より轉ぜざるを知る,月は照らす 千門【せんもん】袖を掩うて啼くを。
贈遠二首 其二
芙蓉新落蜀山秋,錦字開緘到是愁。
閨閣不知戎馬事,月高還上望夫樓。
『贈遠二首』 現代語訳と訳註
(本文) 贈遠二首 其一
擾弱新蒲葉又齊,春深花發塞前溪。
知君未轉秦關騎,月照千門掩袖啼。
(下し文)
(遠きに贈る)其の一
擾弱【じょうじゃく】たる新蒲【しんほ】 葉又齊し,春深くして花發ち 前溪を塞ぐ。
君の未だ秦關【しんかん】の騎より轉ぜざるを知る,月は照らす 千門【せんもん】袖を掩うて啼くを。
(現代語訳)
(国境の守備にあたっているお方、遠きに贈る)
新しい葉がいちめんについて川やなぎはなよなよと嫋やかに乱れる。春も深まると、花はしっかりとひらき落ちはじめると思う間に、目の前の谷川には、落花が流れをせきとめるほどである。
国境地方守備の将であるあなたは、そこから離れることが出来ないことを十分承知しているのです。秋の月が、家家の上に光を投げかけてるころには、兵士の妾たちはみんな泣きぬれているのです。
(訳注)
贈遠二首 其一
1. (国境の守備にあたっているお方、遠きに贈る)
2. 其二詩とあわせて「遠きに贈る」と題し、これは春、かれは秋と詠む。国境の守備にあたっている特定のある誰かに贈ったものとして、机上の作とである。
擾弱新蒲葉又齊,春深花發塞前溪。
新しい葉がいちめんについて川やなぎはなよなよと嫋やかに乱れる。春も深まると、花はしっかりとひらきくと落ちはじめ、目の前の谷川には、落花が流れをせきとめるほどである。
3. ・擾弱 擾は乱。みだれたおやかな。この語は男女の交わりに使うもの。
4. ・蒲 かわやなぎ。
5. ・葉 柳を緑にする芽吹いた葉を云う。別に緑に作るテキストもある。
6. ・花發 花が満開になることで、一部散り始めることをいう。
7. ・前渓 目の前の小さな谷川。
知君未轉秦關騎,月照千門掩袖啼。
国境地方守備の将であるあなたは、そこから離れることが出来ないことを十分承知しているのです。秋の月が、家家の上に光を投げかけてるころには、兵士の妾たちはみんな泣きぬれているのです。
8. ・秦関騎 国境地方守備の将。
9. ・掩(おおう)