詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
九、016卷804_16 《次韻西鄰新居兼乞酒》 魚玄機
|
|||||
2017年12月25日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
||||
10年のBLOGの集大成 |
|
||||
●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
|||||
Ⅰ李白詩(李白集校注) LiveDoor |
746-019 -#2卷一七六 魯中送二從弟赴舉之西京(卷十七(二)一○三一)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集Blog9790 |
||||
Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注 LiveDoor |
807年元和二年40歳- 巻一-01 #15§4-3元和聖德詩 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9791 |
||||
Ⅲ 杜詩詳注 LiveDoor |
767年-189 憑孟倉曹將書覓土婁舊莊(卷二○(四)一七六○)注(1205) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9785 |
||||
Ⅳブログ詩集漢・唐・宋詞 fc2Blog |
花間集 訳注解説 (326)回目顧敻巻六44甘州子五首其二 》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9751 (12/25) |
||||
Ⅴ.唐五代詞詩・女性・玉臺新詠 Livedoor |
巻三-23 合歡詩五首其五 #2(南鄰有奇樹)〔楊 方〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9731 |
||||
Ⅵ唐代女性論ブログ唐代女性論 |
|||||
九、016卷804_16 《次韻西鄰新居兼乞酒》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9767
(西どなりに新しくきた人が“新居”と題した詩をよこされ、ついでにお酒を少しはかり分けていただきたいともうされたた。そこでお酒にそえて「返し」の歌をさしあげる。)
引っ越し早々いただいた詩を何度も繰り返して吟じてみました。すばらしい字一字、新しい感情にひたりその上、ひびきもよく通り、立派な一作だと心から感じ入りました。
この詩を吟じているとお宅のある方の西ばかりみています。もう垣根をよじ上って拝見したいと思うほどでございます。遠くから望んでいてももう何もできないくらいで心が石のように固まってしまいました。
天の川のように牽牛と織女は会える日というのを遠い約束としていますが、お隣とはいえお目にかかるのは空しくあきらめております。また瀟湘の川の湘妃の故事のように月の夜川に向かって琴をつま弾いて愛しい人を待つことを夢に思うことなども諦めております。
まして、寒食の時節(旧暦3月3日)でやまに火をつけてでも会いたいと思って、いっそ故郷の都のことがなつかしく、さびしい思いでおります。あなたさまは、あの魏の竹林の七賢の叔夜のような風流なお方、この用意した搾りたてのお酒を、おひとりで召しあがらないでください。とこの詩を添えます。
|
|
|
魚玄機 全詩 |
||
|
卷804_16 次韻西鄰新居兼乞酒
卷804_17 和友人次韻
卷804_18-1 和新及第悼亡詩二首 其一
卷804_18-2 和新及第悼亡詩二首 其二
卷804_19 遊崇真觀南樓,
卷804_20 愁思
|
||
|
魚玄機《次韻西鄰新居兼乞酒》 |
|
|
訳注解説 |
|
|
漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9767 |
|
|
次韻西鄰新居兼乞酒
(西どなりに新しくきた人が“新居”と題した詩をよこされ、ついでにお酒を少しはかり分けていただきたいともうされたた。そこでお酒にそえて「返し」の歌をさしあげる。)
一首詩來百度吟,新情字字又聲金。
引っ越し早々いただいた詩を何度も繰り返して吟じてみました。すばらしい字一字、新しい感情にひたりその上、ひびきもよく通り、立派な一作だと心から感じ入りました。
西看已有登垣意,遠望能無化石心。
この詩を吟じているとお宅のある方の西ばかりみています。もう垣根をよじ上って拝見したいと思うほどでございます。遠くから望んでいてももう何もできないくらいで心が石のように固まってしまいました。
河漢期賒空極目,瀟湘夢斷罷調琴。
天の川のように牽牛と織女は会える日というのを遠い約束としていますが、お隣とはいえお目にかかるのは空しくあきらめております。また瀟湘の川の湘妃の故事のように月の夜川に向かって琴をつま弾いて愛しい人を待つことを夢に思うことなども諦めております。
況逢寒節添鄉思,叔夜佳醪莫獨斟。
まして、寒食の時節(旧暦3月3日)でやまにひをつけてでも会いたいと思って、いっそ故郷の都のことがなつかしく、さびしい思いでおります。あなたさまは、あの魏の竹林の七賢の叔夜のような風流なお方、この用意した搾りたてのお酒を、おひとりで召しあがらないでください。とこの詩を添えます。
(西鄰の「新居」兼ねて酒を乞うに次韻す)
一首の詩來り百度吟じ,情を新たに字字又聲金なり。
西看 已に垣に登るの意有り,遠望 能く石に化する心無からんや。
河漢【かかん】期 賒【とお】く空しく極目し,瀟湘【しょうしょう】夢斷えて調琴【ちょうきん】を罷【や】む。
況んや寒節【かんせつ】に逢うては鄉思【きょうし】を添ゆ,叔夜【しゅくや】佳醪【かりょう】獨り斟【く】むこと莫れ。
『次韻西鄰新居兼乞酒』 現代語訳と訳註
(本文)
次韻西鄰新居兼乞酒
一首詩來百度吟,新情字字又聲金。
西看已有登垣意,遠望能無化石心。
河漢期賒空極目,瀟湘夢斷罷調琴。
況逢寒節添鄉思,叔夜佳醪莫獨斟。
(下し文)
(西鄰の「新居」兼ねて酒を乞うに次韻す)
一首の詩來り百度吟じ,情を新たに字字又聲金なり。
西看 已に垣に登るの意有り,遠望 能く石に化する心無からんや。
河漢【かかん】期 賒【とお】く空しく極目し,瀟湘【しょうしょう】夢斷えて調琴【ちょうきん】を罷【や】む。
況んや寒節【かんせつ】に逢うては鄉思【きょうし】を添ゆ,叔夜【しゅくや】佳醪【かりょう】獨り斟【く】むこと莫れ。
(現代語訳)
(西どなりに新しくきた人が“新居”と題した詩をよこされ、ついでにお酒を少しはかり分けていただきたいともうされたた。そこでお酒にそえて「返し」の歌をさしあげる。)
引っ越し早々いただいた詩を何度も繰り返して吟じてみました。すばらしい字一字、新しい感情にひたりその上、ひびきもよく通り、立派な一作だと心から感じ入りました。
この詩を吟じているとお宅のある方の西ばかりみています。もう垣根をよじ上って拝見したいと思うほどでございます。遠くから望んでいてももう何もできないくらいで心が石のように固まってしまいました。
天の川のように牽牛と織女は会える日というのを遠い約束としていますが、お隣とはいえお目にかかるのは空しくあきらめております。また瀟湘の川の湘妃の故事のように月の夜川に向かって琴をつま弾いて愛しい人を待つことを夢に思うことなども諦めております。
まして、寒食の時節(旧暦3月3日)でやまに火をつけてでも会いたいと思って、いっそ故郷の都のことがなつかしく、さびしい思いでおります。あなたさまは、あの魏の竹林の七賢の叔夜のような風流なお方、この用意した搾りたてのお酒を、おひとりで召しあがらないでください。とこの詩を添えます。
(訳注)
次韻西鄰新居兼乞酒
1. (西どなりに新しくきた人が“新居”と題した詩をよこされ、ついでにお酒を少しはかり分けていただきたいともうされたた。そこでお酒にそえて「返し」の歌をさしあげる。)
2. ・漢詩大系15ではこの詩まで、李億との詩のように無理やり拡大して解釈するのはむちゃくちゃである。酒を貸してくれないでしょうかと詩を添えてきた人に、わたしは先にすてられましたなどと、いきなり引っ越してきた人に別れた男のことを謂うわけがない。この詩はただ隣に引っ越した人を持ち上げていることだけである。李億とは全く関係ないもので素直に解釈すべきである。詩の解釈は前提が違えば解釈は全く異なったものとなる。この詩は西隣の引っ越してきた人が、酒を少し分けてくれと言ってきたことに対し、酒を隣に届ける際逃げ玄機が詩を添えて渡すのである。その意味で漢詩大系15の『魚玄機・薛濤』の解釈はほとんどが頓珍漢な解釈である。ほとんどの詩の解釈が間違っている酷いものである。
一首詩來百度吟,新情字字又聲金。
引っ越し早々いただいた詩を何度も繰り返して吟じてみました。すばらしい字一字、新しい感情にひたりその上、ひびきもよく通り、立派な一作だと心から感じ入りました。
西看已有登垣意,遠望能無化石心。
この詩を吟じているとお宅のある方の西ばかりみています。もう垣根をよじ上って拝見したいと思うほどでございます。遠くから望んでいてももう何もできないくらいで心が石のように固まってしまいました。
河漢期賒空極目,瀟湘夢斷罷調琴。
天の川のように牽牛と織女は会える日というのを遠い約束としていますが、お隣とはいえお目にかかるのは空しくあきらめております。また瀟湘の川の湘妃の故事のように月の夜川に向かって琴をつま弾いて愛しい人を待つことを夢に思うことなども諦めております。
3. 河漢 あまのがわ。天河・銀河・経河・銀漢・雲漢・星漢・天津・漢津等はみなその異名である。杜甫『初月』『天河』。など。
4. 瀟湘 鼓宏舜の妻、蛾皇・女英の二人が舜王のあとを追いかけ湘水までゆき、舜の死んだことをきき、湘水に身をなげて死に、湘水の女神となった。それが湘妃であり、この湘妃が洞庭の月夜に瑟を鼓くという古伝説がある。○この二句は湘妃の故事に基づいている。この詩は中国人的な持ち上げ方をしていることなのである。解釈する方はする方で中国人的には捨てられた李億の関連付けた方が面白いストーリーとなる。
況逢寒節添鄉思,叔夜佳醪莫獨斟。
まして、寒食の時節(旧暦3月3日)でやまに火をつけてでも会いたいと思って、いっそ故郷の都のことがなつかしく、さびしい思いでおります。あなたさまは、あの魏の竹林の七賢の叔夜のような風流なお方、この用意した搾りたてのお酒を、おひとりで召しあがらないでください。とこの詩を添えます。
5. 寒節 寒食の時節。冬至から105日目に(旧暦3月3日)、火気を用いないで冷たい食事をしたこと。そのころは風雨が激しいので火災予防のためとも、また、一度火を断って新しい火で春を促すためともいう。
その故事は、昔、春秋・戦国時代に晋国の君主献公の息子の重耳は迫害されて、外国に逃亡。彼に従っていた介子椎と数人の者が忠義心厚く一緒に亡命していた。その後、重耳は晋国の王となった時に自分に連いて亡命していた者たちに論功行賞を行い、それぞれを諸侯にした。しかし、介子椎だけは母親と山に入って隠居した。王は山に火を放ったら、母と共に山から逃げ出してくると思い、山に火を放ち全体を焼きつくした。王が人を遣わし見に行かせたら、介子椎母子は1本の枯れた柳の木に抱きついた侭焼死していた。王はこの親子に対し心から傷みを感じ篤く葬り、廟を建立した。名前も介山とし、国王はこの日には各家庭で火を使わず、あらかじめ用意していた冷たい食べ物を食するように全国に命令を下したと言われ、その風習が今に受け継がれていると言われています。
6. 叔夜 嵆 康(けい こう、224年 - 262年あるいは263年)は、中国三国時代の魏の文人。竹林の七賢の一人で、その主導的な人物の一人。字は叔夜。