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中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

九、006卷804_6 《浣紗廟》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9697

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九、006卷804_6 《浣紗廟》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9697

九、006804_6 《浣紗廟》 魚玄機

 

 

20171211

の紀頌之"6"つの校注Blog

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説

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九、006804_6 《浣紗廟》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9697

(お座敷の余興か、書斎で作ったもの、詠史の詩が流行していたので、刺激を受けて作った)

呉の國と越の国と互いに陰謀して抗争し合っていたときに、この山の下の川縁で洗濯をしていた絶世の美女西施は、范蠡に見出された。それで彼女は越國の復興のために力を合わせると合意したのだ。
夫差は彼女のえくぼに魅せられてしまった。そしてさしもの異国の精兵も、彼女のほほえみにうつつをぬかしてしまった王の嬌奢に反感を抱き、軍の統率力は消え、越軍が侵入すると、あっさり祖国に鉾先を替えてしまった。
こうして越の范蠡は、王の勾践をたすけて、ついに呉を滅ぼす大功をたてた。ただ、この見事に役目をはたしおわった美女をともなって、五湖のほとりへ隠遁してしまった。しかるに、一方、呉王をたすけていた伍子胥の方は、王の日夜をおかぬ亨楽におぼれ、討齊というのに反対して極諌したために死を賜わった。その國はやがて越軍の揉輪のもとに滅ぼされてしまった。

今日では、諸(西施の出身地)の大きな河のほとりに、その歴史のなごりをとどめている。ただ、むなしいことは苧羅山と号する山が青々と聳えていて、絶世の美女、西施の跡としては、ただそれだけがあるだけなのだ。

 

 

 

魚玄機 全詩 

 

 

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魚玄機《浣 紗 廟》

 

 

訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9697

 

 

 

浣紗廟
(お座敷の余興か、書斎で作ったもの、詠史の詩が流行していたので、刺激を受けて作った)

越相謀計策多,浣紗神女已相和。
呉の國と越の国と互いに陰謀して抗争し合っていたときに、この山の下の川縁で洗濯をしていた絶世の美女西施は、范蠡に見出された。それで彼女は越國の復興のために力を合わせると合意したのだ。
一雙笑靨才回面,十萬精兵盡倒戈。
夫差は彼女のえくぼに魅せられてしまった。そしてさしもの異国の精兵も、彼女のほほえみにうつつをぬかしてしまった王の嬌奢に反感を抱き、軍の統率力は消え、越軍が侵入すると、あっさり祖国に鉾先を替えてしまった。 範蠡功成身隱遁,伍胥諫死國消磨。
こうして越の范蠡は、王の勾践をたすけて、ついに呉を滅ぼす大功をたてた。ただ、この見事に役目をはたしおわった美女をともなって、五湖のほとりへ隠遁してしまった。しかるに、一方、呉王をたすけていた伍子胥の方は、王の日夜をおかぬ亨楽におぼれ、討齊というのに反対して極諌したために死を賜わった。その國はやがて越軍の揉輪のもとに滅ぼされてしまった。
只今諸長江畔,空有青山號苧蘿。

今日では、諸(西施の出身地)の大きな河のほとりに、その歴史のなごりをとどめている。ただ、むなしいことは苧羅山と号する山が青々と聳えていて、絶世の美女、西施の跡としては、ただそれだけがあるだけでなのだ。
浣紗廟
呉越相謀るに計策多く、浣紗の神女己に相和す。
一雙の笑靨【しょうよう】複に面を回らせば、十萬の精兵 盡く戈を倒【さかしま】にす。
範蠡【はんれい】は 功成って 身 隱遁【いんとんn】し、伍胥【ごしょ】は 諌死【かんし】して 國 消磨す。
只今 諸
【しょき】長江の畔、空しく青山の苧蘿【ちょら】と號【ごう】する有るのみ。




6.『浣紗廟』 現代語訳と訳註
(
本文)
浣紗廟
越相謀計策多,浣紗神女已相和。
一雙笑靨才回面,十萬精兵盡倒戈。
範蠡功成身隱遁,伍胥諫死國消磨。
只今諸
長江畔,空有青山號苧蘿。


(下し文)

浣紗廟
呉越相謀るに計策多く、浣紗の神女己に相和す。
一雙の笑靨【しょうよう】複に面を回らせば、十萬の精兵 盡く戈を倒【さかしま】にす。
範蠡【はんれい】は 功成って 身 隱遁【いんとんn】し、伍胥【ごしょ】は 諌死【かんし】して 國 消磨す。
只今 諸
【しょき】長江の畔、空しく青山の苧蘿【ちょら】と號【ごう】する有るのみ。


(現代語訳)
(お座敷の余興か、書斎で作ったもの、詠史の詩が流行していたので、刺激を受けて作った)

呉の國と越の国と互いに陰謀して抗争し合っていたときに、この山の下の川縁で洗濯をしていた絶世の美女西施は、范蠡に見出された。それで彼女は越國の復興のために力を合わせると合意したのだ。
夫差は彼女のえくぼに魅せられてしまった。そしてさしもの異国の精兵も、彼女のほほえみにうつつをぬかしてしまった王の嬌奢に反感を抱き、軍の統率力は消え、越軍が侵入すると、あっさり祖国に鉾先を替えてしまった。
こうして越の范蠡は、王の勾践をたすけて、ついに呉を滅ぼす大功をたてた。ただ、この見事に役目をはたしおわった美女をともなって、五湖のほとりへ隠遁してしまった。しかるに、一方、呉王をたすけていた伍子胥の方は、王の日夜をおかぬ亨楽におぼれ、討齊というのに反対して極諌したために死を賜わった。その國はやがて越軍の揉輪のもとに滅ぼされてしまった。

今日では、諸(西施の出身地)の大きな河のほとりに、その歴史のなごりをとどめている。ただ、むなしいことは苧羅山と号する山が青々と聳えていて、絶世の美女、西施の跡としては、ただそれだけがあるだけなのだ。

(訳注)
浣紗廟
 

1. (お座敷の余興か、書斎で作ったもの、詠史の詩が流行していたので、刺激を受けて作った)

2.  浣紗廟  諸曁(しょき)市城区の南部、苧蘿山のほとりを流れる浦陽江(浣江・浣紗渓・浣浦ともいう)の川岸に西施石(浣紗石)、浣紗廟がある。呉越抗争のころ、越の美女西施がこの渓川で洗濯をしていたとつたえられている。紗はうすぎぬ。浣はすすぐ。せんたくすること。1980年、西施を記念する西施亭が、1990年、西施殿が再建されている。


越相謀計策多,浣紗神女已相和。

呉の國と越の国と互いに陰謀して抗争し合っていたときに、この山の下の川縁で洗濯をしていた絶世の美女西施は、范蠡に見出された。それで彼女は越國の復興のために力を合わせると合意したのだ。
3. ・ 春秋時代に、今の江蘇省南部を中心にした呉の国(首都は今の蘇州)と、その南方、折江省の紹輿を中心にした越の国(首都は会稽。今の紹興の南)とが相争っていた。 
4.
 ・計策多 それぞれいろんな計略をめぐらしていた。呉には楚の国からのがれてきた伍員が参謀格としてついていたし、越には范蠡が参謀としてついていたが、呉王夫差は越に侵入して、越王祁配をとりこにした。ここから、臥薪嘗胆がうまれる。范蠡は夫差の使臣伯嚭に賄賂を贈って巧みに釈放してもらうと、浣紗の美女西施を夫差のもとへ送った。夫差はその計略にかかって、淫楽にふける一方で、呉員の諌めるのもきかず、兵を北に出して斉を討った。勾践・范蠡はその機会をのがさず、呉を攻め、呉を滅ぼした。
5.
 ・神女 西施をいう。廟に祭られているから神女といった。美しいということで宿敵を破る力となったこと。多大な評価をするということである。
6.
 ・相和 范蠡はこの西施とかたく約束をむすんで、呉を滅ぼすために、夫差のところへいってもらったことをいう。


一雙笑靨才回面,十萬精兵盡倒戈。
夫差は彼女のえくぼに魅せられてしまった。そしてさしもの異国の精兵も、彼女のほほえみにうつつをぬかしてしまった王の嬌奢に反感を抱き、軍の統率力は消え、越軍が侵入すると、あっさり祖国に鉾先を替えてしまった。
7. ・一雙(いっそう) 二つの意。左右にあるから。
8.
 ・笑靨(しようよう) えくぼ。
9.
 ・回面 ふり向く。呉王に媚を豊することをいう。
10.
 ・十萬精兵 呉軍をいう。
11.
 ・倒戈 敵(越) にむけていたはこを味方(呉)にむけること。裏切ること。ほこは両刃の短剣を長い柄につけたもの。

 

範蠡功成身隱遁,伍胥諫死國消磨。
こうして越の范蠡は、王の勾践をたすけて、ついに呉を滅ぼす大功をたてた。ただ、この見事に役目をはたしおわった美女をともなって、五湖のほとりへ隠遁してしまった。しかるに、一方、呉王をたすけていた伍子胥の方は、王の日夜をおかぬ亨楽におぼれ、討齊というのに反対して極諌したために死を賜わった。その國はやがて越軍の揉輪のもとに滅ぼされてしまった。
12. ・范蠡 越王勾銭の重臣。
13.
 ・隠遁 范蠡は、勾践が復仇をとげて凱旋すると、呉の重臣伍負が、斉を討つことに反対して殺されたことを思い、勝利をおさめた勾践のもとにあって、伍員のような運命にめぐりあうこ之を恐れ、西施をつれて隠遁して五湖に泛び、斉にいって大富家となった。
14.
 ・伍胥背 伍子背(ごししょ)、名は員。もと楚の重臣であった伍奢の子。楚王からその父(伍奢)と兄を殺された彼は、呉にのがれ、前述のように呉王夫差の重臣となったが、夫差が西施の色におぼれ、宮殿を築いて遊楽にふけり、かれは斉(山東省の雄国) への出兵を志したので、これを諌めた。それがかえって夫差の怒りを買い、死を賜わった。死に当たって、自分の首を呉宮の西門にかけさせ、「この目で越軍の入城を見てやる!」といったが、そのとおりに越は侵入し、夫差は殺されて、呉の国は亡びた。
15.
 ・消磨(しょうま) 消えほろびること。


只今諸長江畔,空有青山號苧蘿。
今日では、諸(西施の出身地)の大きな河のほとりに、その歴史のなごりをとどめている。ただ、むなしいことは苧羅山と号する山が青々と聳えていて、絶世の美女、西施の跡としては、ただそれだけがあるだけなのだ。
16. ・諸 今の新江省の解興の南、諸聾県。近くに浣沙渓がある。
17.
 ・長江 揚子江ではない。実際には諸盤の近くを北流する浦陽江をさす。大きな河をいう。
18.
 ・苧羅(ちょら) 山の名。諸
に近く、その麓が浣紗渓であり、浣紗廟がある。
19.
 ・號(ごう) 名をつける。いう




20. <参考>西施についての詩

東陽溪中贈答二首その(1) 謝霊運(康楽) 詩<40#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩422 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1083

孟浩然・王維・李白に影響を与えた山水詩人、謝霊運 會吟行#3 詩集 354

孟浩然・王維・李白に影響を与えた山水詩人、謝霊運<7>  述祖徳詩 二首(1)序 詩集 364

李白「烏棲曲」
姑蘇台上烏棲時、王宮里醉西施。
歌楚舞歡未畢、青山猶銜半邊日。
銀箭金壺漏水多、起看秋月墜江波。
東方漸高奈樂何。

 

 

 

旧苑荒台楊柳新、菱歌清唱不勝春。
只今惟有西江月、曾照呉王宮裏人。
李白8  蘇台覧古

李白 9 越中覧古
越王勾践破呉帰、義士還家尽錦衣。
宮女如花満春殿、只今惟有鷓鴣飛。

 

李白9  越中覧古

李白10  採蓮曲

淥水曲  李白 11

江上吟  李白特集350 -288

古風五十九首 第十八 李白

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プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
78
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

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