詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。
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浣花亭陪川主王播相公暨僚同賦早菊
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2017年6月17日 |
の紀頌之"6"つの校注Blog |
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10年のBLOGの集大成 |
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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説 |
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八、2.15 薛濤 《浣花亭陪川主王播相公暨僚同賦早菊 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ8914 |
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八、2.15 薛濤 《浣花亭陪川主王播相公暨僚同賦早菊 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ8914
(浣花亭において剣南西川節度使韋皐様に陪して王播相公さまと暨といわれる同行の方と同に「早菊」を賦す)
西方に慰問に行くご命令を終わるようなご命令をいただき、帰ってまいりました。東の垣根から再び太陽が上がり始めたことに感激いたしています。
緑の花が咲き、初めてこの花に涙の露をそそいだのです。金燈花の蕊には半分の露を落とし含んだのです。
私でよければなんにでも登用していただければと思っており、どうして一緒になって薫り高い草草を刈り集めることにかぎません。
お酒を注いでいただいたり注がせていただく、ここの浣花亭の酒や料理の出る宴席でなくてもいいのです。むしろ今心配なのは豺狼などの異民族の脅威があるだけなのです。
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薛濤詩 《浣花亭陪川主王播相公暨僚同賦早菊》 |
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浣花亭陪川主王播相公暨僚同賦早菊
(浣花亭において剣南西川節度使韋皐様に陪して王播相公さまと暨といわれる同行の方と同に「早菊」を賦す)
西陸行終令,東籬始再陽。
西方に慰問に行くご命令を終わるようなご命令をいただき、帰ってまいりました。東の垣根から再び太陽が上がり始めたことに感激いたしています。
綠英初濯露,金蕊半含霜。
緑の花が咲き、初めてこの花に涙の露をそそいだのです。金燈花の蕊には半分の露を落とし含んだのです。
自有兼材用,那同眾草芳。
私でよければなんにでも登用していただければと思っており、どうして一緒になって薫り高い草草を刈り集めることにかぎません。
獻酬樽俎外,寧有懼豺狼。
お酒を注いでいただいたり注がせていただく、ここの浣花亭の酒や料理の出る宴席でなくてもいいのです。むしろ今心配なのは豺狼などの異民族の脅威があるだけなのです。
(浣花亭、川主、王播相公、暨僚と陪し、同【とも】に「早菊」を賦す)
西陸 行 終ら令め,東籬 再び陽を始める。
綠英 初めて露を濯ぎ,金蕊 半ば霜を含む。
自ら兼材の用る有り,那ぞ同【とも】に草芳を眾す。
獻酬して樽俎の外,寧ろ豺狼を懼る有る。
『浣花亭陪川主王播相公暨僚同賦早菊』 現代語訳と訳註
(本文)
西陸行終令,東籬始再陽。
綠英初濯露,金蕊半含霜。
自有兼材用,那同眾草芳。
獻酬樽俎外,寧有懼豺狼。
(下し文)
(浣花亭、川主、王播相公、暨僚と陪し、同【とも】に「早菊」を賦す)
西陸 行 終ら令め,東籬 再び陽を始める。
綠英 初めて露を濯ぎ,金蕊 半ば霜を含む。
自ら兼材の用る有り,那ぞ同【とも】に草芳を眾す。
獻酬して樽俎の外,寧ろ豺狼を懼る有る。
(現代語訳)
(浣花亭において剣南西川節度使韋皐様に陪して王播相公さまと暨といわれる同行の方と同に「早菊」を賦す)
西方に慰問に行くご命令を終わるようなご命令をいただき、帰ってまいりました。東の垣根から再び太陽が上がり始めたことに感激いたしています。
緑の花が咲き、初めてこの花に涙の露をそそいだのです。金燈花の蕊には半分の露を落とし含んだのです。
私でよければなんにでも登用していただければと思っており、どうして一緒になって薫り高い草草を刈り集めることにかぎません。
お酒を注いでいただいたり注がせていただく、ここの浣花亭の酒や料理の出る宴席でなくてもいいのです。むしろ今心配なのは豺狼などの異民族の脅威があるだけなのです。
西陸 行 終令,東籬 始 再 陽。
西方に慰問に行くご命令を終わるようなご命令をいただき、帰ってまいりました。東の垣根から再び太陽が上がり始めたことに感激いたしています。
7. ・西陸・行 西の吐蕃国境恭州都護府の軍隊慰問旅行のこと。801年貞元17年松州方面への吐蕃の侵略があったころのこと。詩はその前年の作。罰をうけた原因については、「鑑戒録」には、彼女が有名になり、中央から遣わされてくる役人が、韋皐へ口効きをする。彼女を通じて韋皐の側近へ金品をとどけてもらったり、彼女自身に金品を贈ったりしたことがあった。薛濤33・34歳頃のことである。詩により名声が高くなるに伴い増加したとある。ここでいう罰はこの収賄により国境の軍隊慰問をさせられたということなのだ。
この2年後に薛濤を寵愛した剣南節度使韋皐は蜀の地で死んでいる。61歳であった。
綠英 初 濯露,金蕊 半 含霜。
緑の花が咲き、初めてこの花に涙の露をそそいだのです。金燈花の蕊には半分の露を落とし含んだのです。
8・綠英 晩春から初夏に咲く花。早菊。
9・濯露 花にかかるつゆ。
10・金蕊 薛濤は『金燈花』という七言絶句を詠っている。
11・含霜 花の蕊に露が残る。ここは男女の性行為の描写である。
自 有 兼材 用,那 同 眾 草芳。
私でよければなんにでも登用していただければと思っており、どうして一緒になって薫り高い草草を刈り集めることにかぎません。
12・兼材・用 材を兼ねて登用する。
獻酬 樽俎 外,寧 有 懼 豺狼。
お酒を注いでいただいたり注がせていただく、ここの浣花亭の酒や料理の出る宴席でなくてもいいのです。むしろ今心配なのは豺狼などの異民族の脅威があるだけなのです。
13・獻酬 酒杯をやりとりすること。
14・樽俎/尊俎 【そんそ】とは。酒樽(さかだる)といけにえを載せる台。転じて、酒や料理の出る宴席。そんそせっしょう【樽俎折衝】宴席のなごやかな談笑のうちに話し合いを進め、交渉を有利に展開させること。外交上のかけひき。
15・豺狼 1 やまいぬとおおかみ。 2 残酷で欲深い人。むごたらしいことをする人。ここは、薛濤が吐蕃国境の前線慰問を経験したことからいうのである。