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中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

八、2.79 薛濤 《上王尚書 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9424

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八、2.79 薛濤 《上王尚書 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9424

八、2.79 薛濤 《上王尚書 》

 

 

2017115

の紀頌之"6"つの校注Blog

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説

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八、2.79 薛濤 《上王尚書 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9424

(王尚書さまにこの詩をたてまつります。)
碧玉と菩薩の前のたれぎぬに飾れらた「白玉郎」と申すべきお方でございます。道教の最高神にはじめてお別れのを辞をつげられ、この地上においての理想の場所とされる扶桑の地に下られました。
そして、犀行の筆をおとりになって、最高に権威のある書体で新しい官吏試験の登庸者の名をお書き出しになりました。成都の十萬戸の民草もすべて春のあたたかい光をいただいて、のびのびと日をおくらせていただくことになりました。


 

 

 

薛濤詩 

 

 

79. 上王尚書

碧玉雙幢白玉郎,初辭天帝下扶桑。

手持云篆題新榜,十萬人家春日長。

 

80. 段相國游武擔寺病不能從題寄

消瘦翻堪見令公,落花無那恨東風。

儂心猶道青春在,羞看飛蓬石鏡中。 

 

81.  贈段校書

公子翩翩校書,玉弓金勒紫綃裾。

玄成莫便驕名譽,文采風流定不知。

 

82.  題武擔寺西臺

秋天如鏡空,樓閣盡玲瓏。

水暗餘霞外,山明落照中。

鳥行看漸遠,松韻聽難窮。

今日登臨意,多歡語笑同。

 

83.  和段相公登武擔寺西臺

開閣錦城中,餘閑訪梵宮。

九層連晝景,萬象寫秋空。

天半將身到,江長與海通。

提攜出塵土,曾是穆清風。

 

 

 

 薛濤 79 《上王尚書》

 

 

訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9424

 

 

 


上王尚書
(王尚書さまにこの詩をたてまつります。)
碧玉雙幢白玉郎,初辭天帝下扶桑。
碧玉と菩薩の前の垂れ絹に飾られた「白玉郎」と申すべきお方でございます。道教の最高神にはじめてお別れの辞をつげられ、この地上においての理想の場所とされる扶桑の地に下られました。

手持云篆題新榜,十萬人家春日長。
そして、犀行の筆をおとりになって、最高に権威のある書体で新しい官吏試験の登庸者の名をお書き出しになりました。成都の十萬戸の民草もすべて春のあたたかい光をいただいて、のびのびと日をおくらせていただくことになりました。

 

『上王尚書』 現代語訳と訳註
(
本文)
上王尚書
碧玉雙幢白玉郎,初辭天帝下扶桑。
手持云篆題新榜,十萬人家春日長。


(下し文)
(王尚書にたてまつる。)
碧玉の雙幢【そうとう】白玉の郎、初めて天帝を辞して 扶桑に下る。
手に雲篆【うんてん】を持して 新榜【しんぼう】に題す、十萬の人家 春 日長し。


(現代語訳)
(王尚書さまにこの詩をたてまつります。)
碧玉と菩薩の前の垂れ絹に飾られた「白玉郎」と申すべきお方でございます。道教の最高神にはじめてお別れの辞をつげられ、この地上においての理想の場所とされる扶桑の地に下られました。

そして、犀行の筆をおとりになって、最高に権威のある書体で新しい官吏試験の登庸者の名をお書き出しになりました。成都の十萬戸の民草もすべて春のあたたかい光をいただいて、のびのびと日をおくらせていただくことになりました。

(訳注)
上王尚書
1. (王尚書さまにこの詩をたてまつります。)
2. ・王尚書 尚書は唐代六部の長官で、今の大臣に当たる。王は王播。大原の人。父の代から揚州に家し、播は弟の炎とともに文名あり。進士に及第したのち、塩鉄転運使をへて、礼部尚書、西川節度使、刑部尚書、中宙侍郎同平章事、淮南節度使をへて大和の初め、再び宰相となる。

この王尚書は、王播とされる。王播(「新唐書」巻一六七) はあざなを明剔といい、点元中、進士にぬきんでられ、憲宗の淮酉討伐に功あり、禮部尚書になった。禮部は進士の試験をつかさどる。そこで右のような詩が作られたもの。このとき薛濤は五十歳前後である。やがて彼は検校戸部尚書をもって、西川節度使として成都に赴任してくる。これは薛濤の予期したことではなかったが、抜群の処世術をもっている彼女にとっては、この詩を前に献じておいたことは、当然結果を考えないで行う人柄ということだろう。そして彼はつぎの穆宗の長慶元年に、段文昌と入れかわって都に歸るのである。

 

碧玉雙幢白玉郎,初辭天帝下扶桑。
碧玉と菩薩の前の垂れ絹に飾られた「白玉郎」と申すべきお方でございます。道教の最高神にはじめてお別れの辞をつげられ、この地上においての理想の場所とされる扶桑の地に下られました。
3. ・碧玉 微細な石英の結晶が集まってできた鉱物(潜晶質石英)であり、宝石の一種。 ... を含んだ石英は種類が多く、それゆえに様々な呼び方がある。3月の誕生石になっているブラッドストーン(血玉髄)も碧玉の一つである。
4.
 ・雙幢 二つのはたはこ。儀衛または指庵に寺院の仏像のまわりにさげて用いる旗。
幢【どう】① 昔、儀式または軍隊の指揮などに用いた旗の一種。彩色した布で作り、竿の先につけたり、柱に懸けたりした。はたほこ。② 魔軍を制する仏・菩薩のしるし。また、仏堂の装飾とするたれぎぬ。
5.
 ・白玉郎 上の「碧玉」に対して「白玉」の字面をつかい、上品な天上の男をいい、王尚書の前身を暗示したことば。
6.
 ・天帝 道教の最高神。
7.
 ・扶桑(ふそう) 神木の名。日出のところにある木。ここは朝日とともに人間世界にⅢ現したことをさす。中国伝説で東方海上にある島国(扶桑国とも)または巨木(扶木・扶桑木・扶桑樹とも)である。扶桑・扶桑国は、日本の異称ともなった。古くは『山海経』に見られるように、はるか東海上に立つ巨木であり、そこから太陽が昇るとされていた。
のちの『梁書』以降は、東海上の島国と考えられるようになった。巨木の伝承は、その国では桑の木が多いという話に代わった。蔑称とする説もある一方では、古代の中国では、九夷は扶桑の生えるところで「紫庭」としての憧れの地だった面があるという説もある。
『山海経』海経第4巻 第9 海外東經、「下有湯谷 湯谷上有扶桑 十日所浴 在黑齒北 居水中 有大木 九日居下枝 一日居上枝」
(下に湯谷があり、湯谷の上に扶桑があり、10の太陽が水浴びをする。黒歯国の北であり、大木は水中にあり、9の太陽は下の枝に、1の太陽が上の枝にある)
東方の海中に黒歯国があり、その北に扶桑という木が立っており、そこから太陽が昇る。
 

手持云篆題新榜,十萬人家春日長。
そして、犀行の筆をおとりになって、最高に権威のある書体で新しい官吏試験の登庸者の名をお書き出しになりました。成都の十萬戸の民草もすべて春のあたたかい光をいただいて、のびのびと日をおくらせていただくことになりました。
8. ・雲篆 道教で書かれる最高に権威のある書体。この詩は道教に因んだ語が強調されて使用されている。王尚書を誉め讃える場合の最高の表現であったのだろう。「筆」のつもり。
9.
 ・新榜 榜は試験の及第著名の掲示。

10. ・十萬人家 成都の戸数をいう。

杜甫『水檻遣心二首其一
去郭軒楹敞,無村眺望
澄江平少岸,幽樹晚多花。
細雨魚兒出,微風燕子斜。
城中十萬
。此地兩三家。

水檻遣心二首其一 杜甫 成都(4)浣花渓の草堂(4 - 12)  杜甫 <417  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2030 

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プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
77
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

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