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中国文学 李白・杜甫・韓愈・李商隠と女性詩 研究

詩の訳注解説をできるだけ物語のように解釈してゆく。中国詩を日本の詩に換えて解釈とする方法では誤訳されることになる。 そして、最終的には、時代背景、社会性、詩人のプロファイルなどを総合的に、それを日本人的な語訳解釈してゆく。 全体把握は同系のHPhttp://chubunkenkyu.byoubu.com/index.htmlを参照してもらいたい。

九、029卷804_27 《早秋 》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9895

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九、029卷804_27 《早秋 》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9895

九、029804_27 《早秋 》 魚玄機

 

2018117

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攜妓登梁王棲霞山孟氏桃園中-#2

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」。、現在、①李白集校注詩全詩、②昌黎先生集全40巻他全詩、③杜詩詳注、④花間集、⑤玉臺新詠、⑥薛濤詩 全訳注解説

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九、029804_27 《早秋 》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9895

(秋の声を聴くと、景色も、風も、日も、変わるけれど、帰ってこない夫にどうしたら、思いを届けられるのか)

秋のはじめを感じさせる菊が新しいつぼみをつけている。はるか遠い山のあたりには、日が短くなり始めたので、この時間でもう夕もやにかすんでいる

初秋の清々しい風が、緑の葉が茂る木々の間を抜けて吹いてきたからおどろいている。風が通り過ぎるその音に朱い琴から奏でる音が、すみきった空に響きあう。

この家では、妻が夫を思い慕ったことばを回文で織り込んで夫に渡している、そのあたたかい思いも、国境の塞を守る夫は、とりでの辺りの空もたかくなってこごえるようになってきた中にいる。

古より、北、西域との連絡に、雁が飛ぶ雁足に、魚尺の魚が水の中にいれたまま書簡を送ったというが、それは故事でいうことであって、現実問題として、たよりを運ぶということどうしたらできるのだろうか。

 

 

 

魚玄機 全詩 

 

804_26 重陽阻雨

滿庭黃菊籬邊拆,兩芙蓉鏡裏開。
落帽臺前風雨阻,不知何處醉金杯。

 

804_27 早秋 

嫩菊含新彩,遠山閑夕煙。涼風驚綠樹,清韻入朱弦。

思婦機中錦,征人塞外天。雁飛魚在水,書信若為傳。

 

804_28 感懷寄人

恨寄朱弦上,含情意不任。早知雲雨會,未起蕙蘭心。

灼灼桃兼李,無妨國士尋。蒼蒼松與桂,仍羨世人欽。

月色苔階凈,歌聲竹院深。門前紅葉地,不掃待知音。

 

804_29 期友人阻雨不至

雁魚空有信,雞黍恨無期。閉方籠月,褰簾已散絲。

近泉鳴砌畔,遠浪漲江湄。思悲秋客,愁吟五字詩。

 

804_30 訪趙煉師不遇 

何處同仙侶,青衣獨在家。暖爐留煮藥,鄰院為煎茶。

畫壁燈光暗,幡竿日影斜。殷勤重回首,墻外數枝花。

 


 

 

魚玄機 《重陽阻雨》

 

 

訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9888

 

 

804_27 【早秋】魚玄機


早秋
(秋の声を聴くと、景色も、風も、日も、変わるけれど、帰ってこない夫にどうしたら、思いを届けられるのか)

嫩菊含新彩,遠山閑夕煙。

秋のはじめを感じさせる菊が新しいつぼみをつけている。はるか遠い山のあたりには、日が短くなり始めたので、この時間でもう夕もやにかすんでいる

涼風驚綠樹,清韻入朱弦。

初秋の清々しい風が、緑の葉が茂る木々の間を抜けて吹いてきたからおどろいている。風が通り過ぎるその音に朱い琴から奏でる音が、すみきった空に響きあう。

思婦機中錦,征人塞外天。

この家では、妻が夫を思い慕ったことばを回文で織り込んで夫に渡している、そのあたたかい思いも、国境の塞を守る夫は、とりでの辺りの空もたかくなってこごえるようになってきた中にいる。

雁飛魚在水,書信若為傳。

古より、北、西域との連絡に、雁が飛ぶ雁足に、魚尺の魚が水の中にいれたまま書簡を送ったというが、それは故事でいうことであって、現実問題として、たよりを運ぶということどうしたらできるのだろうか。
早秋
嫩菊【どんぎく】新彩を含み,遠山【えんざん】夕煙閑【しず】かなり。
涼風綠樹【りょくじゅ】驚かし,清韻【せいいん】朱弦に入る。
思婦【しふ】機中の錦,征人【せいじん】塞外の天。
雁は飛び、魚は水に在り,書信 若為【いかに】か傳えん。


『早秋』魚玄機#34 現代語訳と訳註
(
本文)
早秋
嫩菊含新彩,遠山閑夕煙。
涼風驚綠樹,清韻入朱弦。
思婦機中錦,征人塞外天。
雁飛魚在水,書信若為傳。


(下し文) 早秋
嫩菊【どんぎく】新彩を含み,遠山【えんざん】夕煙閑【しず】かなり。
涼風綠樹【りょくじゅ】驚かし,清韻【せいいん】朱弦に入る。
思婦【しふ】機中の錦,征人【せいじん】塞外の天。
雁は飛び、魚は水に在り,書信 若為【いかに】か傳えん。


(現代語訳)
(秋の声を聴くと、景色も、風も、日も、変わるけれど、帰ってこない夫にどうしたら、思いを届けられるのか)

秋のはじめを感じさせる菊が新しいつぼみをつけている。はるか遠い山のあたりには、日が短くなり始めたので、この時間でもう夕もやにかすんでいる

初秋の清々しい風が、緑の葉が茂る木々の間を抜けて吹いてきたからおどろいている。風が通り過ぎるその音に朱い琴から奏でる音が、すみきった空に響きあう。

この家では、妻が夫を思い慕ったことばを回文で織り込んで夫に渡している、そのあたたかい思いも、国境の塞を守る夫は、とりでの辺りの空もたかくなってこごえるようになってきた中にいる。

古より、北、西域との連絡に、雁が飛ぶ雁足に、魚尺の魚が水の中にいれたまま書簡を送ったというが、それは故事でいうことであって、現実問題として、たよりを運ぶということどうしたらできるのだろうか。

(訳注)
早秋

1.
 (秋の声を聴くと、景色も、風も、日も、変わるけれど、帰ってこない夫にどうしたら、思いを届けられるのか)

2. ・早秋 初秋。秋三秋(初秋・仲秋・晩秋)前半【首聯】【頷聯】で、初秋から仲秋を詠い、後半【頸聯】【尾聯】で晩秋を詠う。

 

嫩菊含新彩,遠山閑夕煙。

秋のはじめを感じさせる菊が新しいつぼみをつけている。はるか遠い山のあたりには、日が短くなり始めたので、この時間でもう夕もやにかすんでいる

3. ・嫩 1 発芽して最初に出る葉。双子葉植物で2枚出る。《季 春》2 人間の幼少のころ。また、物事の初め。「栴檀(せんだん)は―より芳(かんば)し」3 名香の一。伽羅(きゃら)で香味は苦甘。羅国。ふたばあおい双葉葵。

4. ・新彩 彩はいろどり。ここは花。
5.
 ・閑夕煙 夕靄がかすんで静かなかんじにひたっている。

 

涼風驚綠樹,清韻入朱弦。
初秋の清々しい風が、緑の葉が茂る木々の間を抜けて吹いてきたからおどろいている。風が通り過ぎるその音に朱い琴から奏でる音が、すみきった空に響きあう。

6. ・涼風 秋になってまもない頃の涼しい秋かぜ。すがすがしい風はこの初秋の風を言う。

7. ・清韻 韻はひびき。清らかな風の音と琴の音かからみあうこと。

 

思婦機中錦,征人塞外天。
この家では、妻が夫を思い慕ったことばを回文で織り込んで夫に渡している、そのあたたかい思いも、国境の塞を守る夫は、とりでの辺りの空もたかくなってこごえるようになってきた中にいる。

8. ・思婦 旅に出た夫のことを思っている妻。この句から晩秋となる。

9. ・機中錦 錦を織る。夫を思い慕ったことばを回文で織り込むことをいう。この句は李白『烏夜啼』に基づいている。

黄雲城辺烏欲棲、帰飛唖亜枝上啼。

機中織錦秦川女、碧紗如煙隔窓語。

停梭悵然憶遠人、独宿弧房涙如雨。

「機中織錦秦川女」織機(はた)を前に 錦を織っている長安の女。 ・機中:機(はた)で織り込む。 ・機:はた。はたおる。 ・織錦:錦を織る。夫を思い慕ったことばを回文で織り込む。 ・秦川女:蘇蕙(蘇若蘭)のこと。この句は『晋書・列伝第六十六・列女・竇滔妻蘇氏』砂漠方面に流された夫を思う妻の典型を引用。秦川は長安地方を指す。夫が秦川刺史であったことによるための言い方。回文の錦を織った妻のことで竇滔とうとうの妻の蘇蕙(蘇若蘭)のこと。回文:順序を逆に読めば、別の意味になる文のこと。
10. ・征人 国境守備の夫。
11.
 ・塞 邊塞、とりで。国境にある。
謝惠連『擣衣』

擣衣 謝惠連 詩<83-#1>Ⅱ李白に影響を与えた詩513 紀頌之の漢詩ブログ1356

搗衣(擣衣) 杜甫 <295> i紀頌之の漢詩ブログ1352 

 

雁飛魚在水,書信若為傳。
古より、北、西域との連絡に、雁が飛ぶ雁足に、魚尺の魚が水の中にいれたまま書簡を送ったというが、それは故事でいうことであって、現実問題として、たよりを運ぶということどうしたらできるのだろうか。
12. ・雁飛魚在 雁は雁書であり、「魚在」は、鯉魚尺素の略。○雁足 蘇武の故事。妻からの手紙をいう。蘇武が漢の使となって匈奴に捕えられていたとき、漢より別の使者がいって匈奴をあざむいていうのに、天子が上林中において弓を射て雁を得たところ、雁の足に帛書が繋いであった「蘇武は大沢の中にある」により蘇武の所在がわかり、救出できた。○鴻魚尺素 鯉素 (故事). 手紙のこと。「鯉魚尺素」の略。鯉の腹の中から白絹(=素)に書かれた手紙が出てきた故事による。 「古楽府」飲馬長城窟行の「客従遠方来、遺我双鯉魚、呼児烹鯉魚、中有尺素書。

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プロフィール

HN:
漢文委員会 紀 頌之(きのあきゆき))
年齢:
77
性別:
男性
誕生日:
1946/09/10
職業:
文学者
趣味:
中国文学
自己紹介:
漢詩から唐・宋詩まで基本となる詩人・詩集を各全詩訳注解説してゆく、その中で、これまで他ブログに、掲載した女性の詩を、手を加えて、整理して掲載してゆく。
これまで日本では紹介されていないもの、誤訳の多かった詩などを、時代の背景、出自、その他関連するものなどから正しい解釈を進めてゆく。
毎日、20000文字掲載しているので、また、大病後で、ブログコミュニケーションが直ちに取ることができないけれど、精一杯努力してお返事いたします。

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